患者さんに見られたらマズい!? 医師が隠しているもの【m3.com連載】
内科医トリおんなのブログへようこそ☆医師・薬剤師向け会員制サイト、m3.comでの連載が公開されました。(m3.comのコンテンツ、医療従事者の経験・スキルをシェアする「メンバーズメディア」内での連載です)今回のタイトルは患者さんに見られたらマズい!? 医師が隠しているものログイン | m3.com医師のための総合医療情報ならm3.com。日々の診療や臨床・医学研究に役立つ医薬品情報、医療ニュース、学会情報、医学文献検索、医師掲示板、求人募集・転職情報、薬剤検索、医院開業・経営・集患ノウハウなど医師専用コンテンツが充実membersmedia.m3.com会員以外の方向けに、許可をいただいて、以下に本文を転載します。↓↓↓↓↓↓ 2018年卒のトリおんなです。この連載では、30代女性内科医の日常を綴っています。 前回は、“ベテラン学会スタッフ”の顔を持つ私の母から聞いた、学会の“表”と“裏”について書きました。 今回は、患者さんに見られないよう気を付けている“あるもの”についてのエピソードです。 それではどうぞ。医師でも専門外の薬ほど確認が欠かせない SNSで、ときどきこんな投稿を見かけることがあります。 「初めて受診した病院で、担当医が分厚い本を引っ張り出して薬を調べていた。この医者、大丈夫か?」 なるほど、患者さん側の視点からはこう見えるのかぁ…。 そう思いつつ、同業者としては、 「いやいや、むしろ逆ですよぉ!」 とささやきたくなります。 私たち医師は、医療関係者でない方々からは「人体のことはなんでも知っていて当然」というイメージを抱かれることが多いものです。 しかし、国試の受験勉強や初期研修では幅広い分野を学ぶものの、ほとんどの医師は、初期研修を終える頃には、それぞれの専門分野を深める方向へと“勉強”の軸足を移していきます。 そのため、専門外の分野については、どうしても知識が手薄になりがちです。たまに専門外の薬剤を処方するときなどは、念のため、都度調べて確認することが欠かせません。 ですから、冒頭のSNS投稿については、専門外の薬のことを処方する前にしっかり調べるのは、むしろ担当医として誠実な対応だと思うのです。患者さんに見られないよう、こっそりと… “調べ物をする医師”が、患者さんには頼りなく見えてしまうことがあると知ってからは、患者さんの前で医学書を開いたり、調べものをしたりすることはなるべく避けるようにしています。 私は仕事中、診断基準/分類基準などがまとめられたハンドブックを、白衣のポケットに入れていつも持ち歩いているのですが、『〇〇ハンドブック』という書名が患者さんに見えないよう、表紙にはカバーをつけています。 また、患者さんが持ってきた紹介状やお薬手帳に、なじみのない疾患や薬剤が記載されていると、少しだけ席を外して、診察ブースの外でスマホを取り出してコソコソと検索することもあります。良書なのに外来へ持っていけない医学書 「医師は生涯勉強」とよく言われますが、本当に、“勉強”しなければあっという間に置いていかれてしまうのが、この仕事のツラいところです。 知識のアップデートのため、専門分野の新刊が出れば買いますし、ガイドラインが改訂されれば読みます。 さて、以前そんな“勉強”のために買った本の中に、こんな書名の一冊がありました。 『ピンチを乗り切る関節リウマチ診療』 症例管理のコツが的確にまとめられていて、本当に良書なんです。大いに診療の参考にさせていただいています。 でも、一つ難があるとすれば……。 この書名、患者さんには絶対見せられません。 もし患者さんの目に入って、 「先生、今まさに私の診療で“ピンチ”なんですか?」 なんて聞かれたら、返す言葉もありません。 というわけで、外来には持っていかず、自宅の本棚に置いてあります。まとめ 医師になって何年たっても、知らないことは出てきます。患者さんの前で“完璧”を装おうとするよりも、むしろ、知らないことを「知らない」と認めて、勉強し続けることのほうが、医師としては大切なのかもしれません。 ……とはいえ、患者さんの前で『ピンチを乗り切る関節リウマチ診療』のページを堂々と開く自信はありません。やはり当面、この本は自宅待機です。記事中で紹介した本はこちら↓あなたも名医!ピンチを乗り切る関節リウマチ診療 (jmed mook 91)Amazon(アマゾン)にほんブログ村いいね!やコメントがとても励みになります☆(サイレント読者の皆さまも、いつもありがとう)ご購入は上のボタンから、またはスタンプショップで[トリおんな]と検索!コメントは承認制です。(私が承認するまで公開されません)いつも皆さんのコメントから大いに元気をいただいています。ありがとうございます。執筆などのお仕事依頼もぜひコメント欄からお願いします。