ボンジ ボ この前、時代小説の「三大巨匠」の話をした。
トレビ ト 一般的には司馬遼太郎、池波正太郎、藤沢周平を指すわね。
ボ オレもその通りやと思うんよ。これに加えて、隆慶一郎も好きなんやけど、小説家としてのデビューが遅くて、活動期間が短いのもあって「巨匠」と言うイメージではないかもしれへんね。
司馬遼太郎の『竜馬がゆく』は、二十歳になるまでに読んだけど、そのころは心酔して「オレらの年代はみなが読むべきもんちゃうか」と思たよ。
竜馬がゆく

ト 日本の歴史的事実を、生き生きと知るには、司馬遼太郎は良いわよね。司馬遼太郎は、明治維新の英雄には畏敬の念を持っていたようなんだけど、昭和の指導者には不信や批判が強かったみたいなの。戦車兵として出征していて、なぜこんな戦争を起こしてしまったのかという思いが強かったみたいね。その思いが強すぎて、昭和の作品はついに書けなかったみたいね。
司馬遼太郎

ボ 司馬遼太郎の作品の中で、比較的最近を描いた作品で、代表作の一つともなっているのが『坂の上の雲』なんやけど、司馬は生前「映像化はするな」と言うてたそうなんや。ところが、遺族が承諾してしまったらしく、テレビドラマになってもたんよ。
ト 日本が日露戦争でロシアに勝利して、それに貢献した秋山兄弟を描いた物語だったから、戦争肯定とみられるのが嫌だったのかもしれないわね。
ボ たぶんそうやと思うんよ。
