【10】回転する時の眼と頭部の動きについて
360度回転する時、一般的には「顔を正面に残して、素早く正面に戻しなさい。」と教えられる。
体が回転する時、顔が切れよく正面に戻る人と、顔が体と一緒についていってしまう人がいる。歳を取るにつれて、後者の傾向が増えていく。これは、眼球の動きと頭部の動きの良し悪しに大きく影響される。
切れよく顔を動かすためには、後頭環軸関節が緩んで、頭蓋骨が頚椎の上を滑り動き、眼は球体として回り動くことが必要となる。
コツ(骨)トレの基本操作や眼球トレーニングを行うことによって、眼球および頭蓋骨の動きに滞りがなくなり、それぞれが軽く滑り動くようになる。
頭蓋骨が頸椎上を滑り動く範囲は、左右それぞれ20度ほど(「動く骨」参照)で360度回転する場合も、この範囲で頭部を左右に動かすことになる。
この範囲を超えて動かそうとすると、力みが生じて、バランスも崩れやすくなる。
例えば、体が右に回転を始めたとき、眼球は左に動かす意識で、正面を見ており、頭部は少し右に回り始めている。
眼球の左回転と頭部の右回転が最大となると、引っ張り合っていたゴムが急激に縮むように、眼球は急激に右回転を起こし、頭部は眼球に引っ張られて正面に戻る。
顔を正面に戻そうとしなくても、自然に戻ってしまうのである。
これら一連の動きには、全く力みが入らない。
Author:コツ(骨)トレ愛好家 F.S(愛知県 女性:ジャズダンス、バレエ愛好家)
監修:TriMind
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