【3】顔(頭)を少し傾けるのは、美しく見せるため?
バレエの顔の向け方は、頭を少し傾けて使うことが多い。
例えば、「右斜め上を向いて右に少し倒す」「右斜め上を向いて左に少し倒す」というような動かし方をする。
バレエは、肩や腰を外から見た目では動かせないので、体を無理なく、効率よく使うために、顔(頭)を少し動かして体幹の動きを助けているのではないかと考えられる。
例えば、右脚を前にグラン・バトマンする場合、体幹を四角にしたままでは、右脚は外側の筋肉だけで上げなければならないので、重くて無理がかかる。
この時、顔を右斜め上に向けて右に少し倒すと、骨格が連携されて、体幹が使われた状態になり、インナーマッスルも使えて、無理のない自然な効率の良い動きになる。
このようにして、バレエの顔(頭)の動きは、ただ形を美しく見せるためだけでなく、体の効率の良い自然な動きを導き、また逆に、体が連携していれば、自然に顔(頭)がそのように動いてくる。
頭部(顔)と体幹を連携させるためには、後頭環軸関節が緩んでいることが必要で、ここが緩めば、頭蓋骨がある角度で頚椎の上を滑り動く。
この動く範囲がバレエの時の頭を傾ける角度となる。したがって、首に力はいらない。
頭部の中心(宙芯)がキープされたまま、頭を傾ければ、体幹が連携され、自然な美しい動きとなる。
≪補足≫
前に足を振り上げるグラン・バトマンは、体幹内操法の脚振り1の動作である。
Author:コツ(骨)トレ愛好家 F.S(愛知県 女性:ジャズダンス、バレエ愛好家)
監修:TriMind
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