この数日毎日のように
泣けてきます。
お前をお兄ちゃんにできなかったこと
弱虫のお前をこの辛い世の中に産んだこと
悲しくて仕方ありません
昨日は震災
今日は母の祥月命日
人生は死と滅びが必ず来るものです
苦と向かい合っているのが
人生です。
分かったときは
常にやり返しのつかない
遅いものです。
人生は過ぎていきます
光の走るように
ですが心の中はいつも若い時のままで
お前の人生もそうでしょう
お前の赤ん坊の時のころを良く思い出します
この世でどうか楽しんで
自分を大切にして、
そうです。
少し利己的に生きても
誰も責めはしません
どうか父さんの下に生まれたことを
悔やまない生き方をして下さい。
お前の幸せを願っています。
父さんは決して
幸福とは言えない人生でしたが
いつも最悪の選択をして
生きてしまいましたから
知恵が 愚かだったのです
あるいは人のために生きようと考えて
選択してきたからです。
しかし、そんな辛い人生も
お前のためになれば
心底良かったと思えます。
こんなつらい人生に
可愛いお前を産んで
ただ ただ
謝る気持ちでいっぱいです。
どうか楽しく生きて
父さんのできなかった
安穏の人生を
友と表面的だけでも良いから、
友情と愛情を少しでも味わいながら生きて欲しい
父さんが死んだら墓に来た時
どうか、父さんに話してください
幸せに生きてるよって
ささやいてください。
父さんは必ず聞いています。
それが命の不可思議だと思うから、
命の本当のありようは
きっと想像を超えているものと思えます。
お前の幸せをずっと
お前の赤ん坊の時から
一番に
自分の人生よりも
大切に考えて
この30年生きてきました。
思い残すことも多いですが
これが精一杯なのです。
頭もよく性格もよく
金もあり
愛情のあふれた人間など
100万に一人程度の
少なさでしょう。
頭も性格も悪く
金もない信蔵の家に産んで
本当に悲しく思っています。
過去世を信じて生きてきたものだから、
お前と過去世に一緒だと信じて
お前の生まれるのを
結局喜んでいました
誰より子供をかわいがる信蔵でしたから
なおのことでした。
父さんにあったのは愛情とこの責務感と
罪悪感
そしてお前に教育を与えるということでした。
お前は素直な子でしたから
良く父さんの教育を受け
ここまで生きてこられました。
それを感謝しています。
この日本という国に
天皇陛下に。
この国に主人である
天皇家があってよかったと思っております。
父さんにないものを
この国の主人である
天皇陛下が、
この国をこの国民を
愛されております。
その意味でお前は
家で主人である父に仕え
国家では国家の主人である
天皇陛下に仕えております。
お前は主人にきちんと仕えて
日本人らしい生き方を
貫いて、後悔の無い人生を
歩んでほしいと願っております。
最後に
おとうしゃんに何かあっても
お前は母さんと仲良く
助け合って生きていくんだよ。
お前を無償で助けてくれる
人を大事にするんだよ。
お前が60歳になるまで
母さんに生きてもらい
助けてもらい
自分の人生の
結末をしっかり練って生き
死んでいきなさいね。
いいかい、
これが一番大事なことなんだよ。
常に未来を考えて
悲しみを持ちながらも
前向きに明るく楽しく生きていくんだよ。
父の父の、祖父の訓もある。
お前の心は日本の武士の
それなんだからね。
新潟の長岡藩の家老の家系なんだからね。
何百年と戦国時代から続いた
武士の血が入っている尊い遺伝子でもあるんだ
それを誇りに強く生きて欲しい。
強く生きることの つまるところは
如何に死んでいくかということなのですよ。
死にざまこそ大事なのです。
おトウシャンも挑戦し続けています。
痛みと戦って生き抜いています。
どうかお前は良く楽しく生き
幸せな人生を少しでも味わって生きて欲しいと
心底より祈っております。では。