ウィンナ・ワルツ大全集
ウィリー・ボスコフスキー指揮
ウィーン・フィルハーモニカー
(1957~1979年、12枚組)
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長い作品を聴きたくない、
こんな時期だからこそ、楽しい10分程度を曲を聴きたい。
そんな時に聴いておきたいのが、こちら。
よくなじんでいる作品を聴くと、
つくづく、この時代のWPHによるワルツは、
ものすごくローカル色が強い事に実感されます。
ウィンナ・ワルツ特有のリズム感なんかもそうですが、
オケのサウンドもそれほど拡大していないように見えるからか、
かなり素朴なんです。
どう素朴かというと、
街角でワルツを弾き楽しんでいる、
そんな日常的気軽さと親しみやすさ、とでもいいましょうか?(笑)
その要に、
まずは指揮者
世界中のスター指揮者が振るようになった80年代後半以降のニューイヤーに対し、
録音当時、WPhの現役コンサートマスターであったボスコフスキーが指揮をしていること、
これに尽きると思います。
ウィーンの音楽なのですから、
いくら人気があるから、といって不慣れな指揮者を登場させても・・・。
こうしたところが、WPHでも国際的になってきた、
と言われる所以なのでしょうか・・・。
素朴で、楽しく、それでいて、優雅で、でもちょっと鄙びている、そんな演奏によるワルツ。
12枚組ですから、連続して聴きますと、
同じ音楽にしか思えなくなってくる、とか
おなか一杯になってしまう、
という問題がありますが、
本当に楽しめる全集です。
いつかはニューイヤーコンサートへ行ってみたい、という私のように憧れていらっしゃる方の予習用としては
もちろん必需品ですが、
お正月をイメージしますから、今の時期に聴くと納涼効果も期待できます←嘘っ(笑)