引っ越しの片付けも
音楽部屋は段ボールがゴロゴロ。
しかも、片付ける気力がない…(笑)

そんな中、ようやく、
ケーブル類の配線を終え、
段ボールに囲まれながら、
新居での記念すべき「柿落とし」に
選んだのは…



ラフマニノフ:交響曲第2番
管弦楽:キーロフ・マリインスキー歌劇場管弦楽団
指揮:ウァレリー・ゲルギエフ
(1993年、フィリップス)

こたさんのブログに触発されて
ラフマニノフの交響曲第2番。

ゲルギエフの指揮は、
この時からすでに淡白。
この作品なんかは、
甘くべっとりとさせたほうか面白いはずなのに…。
センチメンタルすぎてもいいくらい。
おまけに金管の鳴りも悪い。

第一楽章はなんとか我慢して聴きましたが、
気力続かず、リタイア(笑)
こたさんにエラソーにいいながら
お恥ずかしい限り(恥)

やはり段ボールに囲まれて
一時間びっちりは集中力がもちません。

そこで、10分間一本勝負。
同じ聴くなら音が良いこと。
これを条件に取り出した、
もとい、掘り出した一枚がコチラ。





ワーグナー「管弦楽曲集」
管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
(1974年ステレオ、EMI原盤エソテリックによるリマスタリング)

この1枚の頭の一曲「マイスタージンガー」第一幕前奏曲。
前から苦手なカラヤンのワーグナー。
しかし、今日の私の気分に見事にマッチ。

少しだけ(のつもりで)いつもより音量つまみをアップ。
目を閉じて耳に神経を集中させます。

するとどうでしょう。
サントリーホールの左右Cブロック最前列でフルオーケストラを聴くような、
ステージから音が「ウワッ」と湧いてくる、
そんな気持ちよさを感じ、
思わずニンマリ。

カラヤン特有のレガートなども目立ちますが、
それよりもオケ自体のレンジの広さ、
各パートの上手さ。
これこそオーケストラ芸術です。

そして、前奏曲しめっくくりのコーダの部分。
音がワンフレーズ毎に積み重なり、
最後の爆発的ためを見せる、
憎いまでの演出。
思わず鳥肌が立ちました。

調子に乗って続く「タンホイザー」に着手しましたが、
コチラはやはり「名歌手」ほどの感動はなく、
制限時間一杯につき、タイムアウト!

それにしてもSACDの威力と
エソテリックのオーディオ的リマスタリングの面白さには
改めて感服した次第です。