人生どうらく日記
ドヴォルザーク:

・交響曲第7番ニ短調

・交響曲第8番ト長調

ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮

フィラデルフィア管弦楽団

(1989年、デジタル)


アメリカの超名門オーケストラ、

フィラデルフィア管弦楽団。

かねてから噂されていた経営難が現実となり破産法を申請した、

という衝撃のニュース(とは言え、数日前ですが)。


そこで緊急応援企画「私たちと一緒に頑張ろう!フラデルフィア管弦楽団!!」

復活に向けて、忌憚無く盤紹介を実施する、この企画(笑)

トップバッターは、そうです、中古盤で再入手しましたよ、うるむなふさん!!

サヴァリッシュのドヴォルザーク、我が家に復活です!!


ドボ7は、シャイーにいろいろ教えてもらいました。

ブラームスの3番をベースに(まともに引用している箇所もあります)、

たとえば、余りにも有名なベートーヴェンの運命の動機を巧みに引用したり、

ワーグナーのワルキューレの低弦の上昇音階を引用したりするんですが

(べトとワーグナーは第1楽章だけです)、

そのわかりやすい解釈とオケの馬力に完全にノックアウトされ、

ここではなんともつまらない演奏に聴こえてしまいます。


フィラ管の分厚すぎる弦楽器、

そしてよく泣く、いや泣きすぎるヴァイオリンの割りに

金管楽器が鮮やかではないんです・・・・。


どうした、フィラ管、ムーティと時はここまで映画音楽のような弦楽器ってことは無かったのに・・・・。

オーマンディ時代に戻った、というより、おかしくなっています。

オールドフィラデルフィア・ファンはよろこぶのでしょうが・・・・。

私には抵抗がありすぎます、クセがありすぎ、というか。


そして地味なサウンド、といえば

たとえば、フィナーレのコーダのクライマックス。

「タンタンターン タタタタタタタ~ん ターン ターン ターン ター・・・」

ていう格好良い場面。

その直前までの追い込みは素晴らしいのですが、

肝心要のこの場面で金管が全然鳴ってくれません。

もっとトロンボーンを利かせて欲しいのに・・・・。


気を取り直して、ドボ8。

ドボ8自体を久々に聴きました。

そして、この盤が初ドボ8で刷り込んでいたはず。

しかし、ここでも一緒ですね。

弦楽器が、

「あ~、やばい、やばい、このまま高弦を効かせると、まさかポルタメントでは?!

うわっ!やっちゃいましたか・・・・」

を連発。

そのくせ、ここでも金管鳴り悪し・・・。

ん・・・、こんな演奏だったけな・・・・・。


でも、流石、サヴァリッシュってところもありました。

たとえば、第一楽章後半のクライマックス、派手に管楽器が鳴る場面、

それを支える弦楽器。

あれっ?!このパターン、どっかで聞き覚えが・・・・

そうですね、タンホイザーの有名なメロディーとオケの遣い方が同じだったんですね。

しかも、この場面の終結には、ローエングリンの第三幕前奏曲の終結部と同じですし。

その辺りの分解能は流石、サヴァリッシュ。


また、いたるところで、サヴァリッシュの指揮姿、

左手を猪木の「ハッ・パー」のように切り刻むスタッカートの処理が目に浮かびます(笑)


このコンビの音源は、コレとあと同じくドヴォルザークのチェロコンしか持っていないのですが、

正直、相性が良いようには見えませんね。


サヴァリッシュって、もっとガチガチのサウンドが合っているし、

なんなら、NHK交響楽団の常任になって欲しかったな~。


私が、中学生の頃にN響アワーで刷り込んだ名演奏は全てサヴァリッシュなのです。

チャイ5、シューマン4番、マイスタージンガー前奏曲・・・・。

私にとっては、サヴァリッシュ「先生」なんですが、

ここでは、んんん・・・・。


おいおい、キミ。

今日はフィラ管応援特集だったんじゃ・・・・


そうでしたね、スミマセン(笑)

次回のこの特集の際は、まともに愛聴盤にて書きますから

お許し下さい。


学生時代、お金がなく、CDがそこそこお金になる時代。

おいそれ、と売った感性はあながち間違いではなかった???(笑)