(1~9番、全9枚組)
クルト・マズア指揮
ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
(1974~78年、ライプチヒ、※4・7・9のみドレスデン、ルカ教会)
音楽を聴けるテンションに回復してきました。
マズアによるブルックナー全集。
7、4、8、9、3、5、2、6、1の順に
数日かけて全曲完聴しました。
このCD、
マズアを聴くためではなく、
ゲヴァントハウス管弦楽団のブルックナーを聴くために購入したものです。
そうですね、強烈な感動をくれたシャイーと当団の来日公演。
遠い昔のように思えるのですが、
まだ1ヶ月も経っていないとは・・・・。
なかなかブログを書く気になれずにいました。
日常の生活も、
わが国のキーワードだった「豊かさ」「安全神話」は遠い昔話に思えるほど、
3.11を境に大きく変わってしまいました。
原発問題に加え、ガソリンや紙類といった日常品が手に入らない焦燥感や不安・・・・。
いままではタダだと思っていた「飲み水」も安全を担保されたものではなくなり、
ここ東北電力管内でも計画停電の可能性もある。
こうなれば、
タバコでも吸わないとやってられない、と久々にタバコを常習化。
しかし、そのタバコまで入手困難に!!
今までの当たり前が当たり前でない、この現実。
すみません、
どんどんインに入りますので、この辺で本題に戻ります。
この全集、はっきりいって、時間の無駄でした(笑)
マズアの演奏をこのようにじっくり聴くのは初めてですが
「来ルト・マズいワ」とか「振ルト・マズい」とかいわれる意味がわかりました。
私の中で、ブルックナーを聴く上でポイントのひとつとしているのが
金管楽器、中でもホルンと弦楽器のバランス。
しかし、マズアはどのようなバランス感覚をしているのか、と詰問したくなるほど、
私の装置ではホルンが全く聴こえません。
なんと鳴りの悪いこと!(笑)
同じ金管楽器でも
トランペットは目立つし、
チェロやコンバスはそれなりに支えていますので
一概に録音だけのせいではないでしょう。
それでいて、部分的に高弦を中心にカラヤン風のレガートが飛び出します。
カラヤンのブルックナーも私は正統派、とは思いませんが、
それはそれで楽しめる理由は、
ブリリアントでマッシヴな音作りにあるから成功しているとおもうのですが。
どのナンバーも同じ印象で、
途中で飽き飽き、ところどころ「ウトウト」(笑)
全集をよく最後まで我慢してきいた自分を褒めたいと思います。
ということで個別のナンバーによる紹介はやめて、
全集としての感想としたいと思います。
ドレスデンでの録音による4・7・9番は瑞々しさを保っていますが、
ライプチヒでの録音はドライなサウンドであることから
多少は録音によるところもあるでしょう。
けれども、オケの特性自体は、ほぼ同じ印象であることから
指揮者による部分、また東独統治下におけるオケの低迷が大きいように思います。
ところで、このオケ。
先日の来日公演でもブルックナーの8番を含め思い返すと
やはりホルンはあまり格好良くなかった。地味。
低弦はしっかり支え、トランペットにトロンボーンが輝かしかった。
そうすると、ティンパニや金管軍団の整備をマズアの後任のブロムシュテットが粛々と行い
シャイーがそれに「イタリアンカラー」の味付けを行った果実が、
あのような名演を生んだ、
基本的な部分は、やはりこのオケのDNAがいい意味で生きている、
こんな感想を持ちました。
他にもこの全集の旅をして、
思ったこと、感じたこと、思い出したこと、感傷的になったことがあるのですが、
それはもう少し時間が経ったときに機会があれば触れたいと思います。
今日はよくわからない記事になりました。
徐々にブログのテンションも回復すると思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
追伸:誠に勝手ながら震災前後に頂戴したコメントにつきましては
返信はご遠慮させていただきたく思います。
沢山のコメントありがとうございました。
今後はいままで通り頂いたコメントには原則、返信いたしますので、
どうぞいままで通りお気軽にコメントをいただければ幸いです。
今後とも当ブログとのお付き合いの程、どうぞよろしくお願いいたします。