マーラー:
交響曲第2番ハ短調
ズービン・メータ指揮
クリスタ・ルートヴィッヒ(メッゾソプラノ)
イレアナ・コトルバス(ソプラノ)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン国立歌劇場合唱団
※国内ルビジウムカット盤
(1975年2月 ウィーンソフィエンザール、ステレオ録音)
夏期中断中にせっせと溜め込んでいたディスクより~
数多あるメータのディスクの中で最右翼と(唯一?)評価されている名盤。
親しまれている方も多いことでしょう。
閑話休題、
私はようやく買いました、この盤。
といいますのも、
元々定番物として出回っていたのですが(廃盤になったことがない?)、
この数年間だけでも、廉価盤レジェンドシリーズ、OIBP、SHM、そしてコレ、と
一体、どれがマスタリング良くて、いつが買い時なんだ、というぐらい同演異盤が出現し、
半ばフルヴェンのライヴ同様に、完全買い時を逸していました。
そんなときは、少々「えい、やー」の勢いも大切です(笑)
話を戻します。
メータが若く、そしてエネルギッシュな棒捌きに
Wphにしては珍しく強靭なまでのサウンドでもって応えています。
第一・第三楽章のティンパニを
ここまで強打している演奏はあまり記憶にありません、圧巻です。
デッカの録音もいささか古さを感じますがよく捉えているとおもいます。
そしてこの曲やマーラーの歌曲では定番とも言っていいのルートヴィヒのソロの安心感、
コトルバスも嫌味な癖がなく好感がもて、劇性表現の上手な合唱も相俟って、
細かなことをしすぎて
クライマックスが築き切れない演奏が多々見受けらるなか、
悪くいえば大味な、
かつ21世紀的マーラー解釈からするとアバウトすぎる部分もあるかもしれませんが、
恰幅のいい圧倒的な音宇宙に浸れました。
それがメータの良さなのですから・・・。
(また、こういう指揮者が好みですよね、ウィーン・フィル)
ほんと、この曲最終楽章の大クライマックスを迎えるまでに
コチラが焦らされて、待ちきれず、
「復活」できないくらいまで疲弊してしまい(笑)、
いざクライマックスの頂点にやってきたときに、
「あらら、えらくあっさりじゃんっ!!ガックリ」ってこと、結構あるんですよね。
これは、きっちり頂点の頂に導いてくれます(笑)
また、2枚組が多い当曲、
この盤では一枚完結になっているのも
幾分、気軽にこの大作に接せるキッカケ作りに寄与してくれます。