人生どうらく日記
ブラームス

・交響曲全集(1~4番)

・ハイドン変奏曲

・悲劇的序曲

カルロ・マリア・ジュリーニ指揮

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団



兎に角、滅茶苦茶クセがあります。

ブラームス入門には全く不向きです。


全集通じて、兎に角、遅い!!

びっくりします、この遅さ。

音楽が進みません。

酒飲んでから聴くと寝ます。

でも、その分、良く歌います。

カンタービレ聴きまくり。

弦の左手を震えさせまくって美音をつくっています。


また、レガートが頻発していまして、

たまに流れがおかしくなりかけたりしますが、

そこはウィーンフィル。

ぎりぎりで堪えます。


また、ホルンとチェロに十分に旋律を歌わせて、

浮かびあがらせているのも

大きな特徴です。


そのあたりで好みが別れそうですが、

私は好みです。


中でも4番が絶品。

渋いリズムに、低音がしっかり乗って

歌うところは歌う。

さらに、3楽章以降のティンパニは圧巻です。

フィナーレのクレッシェンドなんか。

もうやりたい放題ですね。


また、2番も出色。

せかせかさせず、ゆっくりと

牧歌的な歌の中に

枯れの味わいを聴かせてくれます。

2番はロスフィルとの録音もいいですが、

オケがWPHのほうが、

音楽的意図がわかりやすくいいですね。


1番は、むしろティンパニは控えめで、

他の3曲とくらべると一番オーソドックス。

(って言っても、ジュリーニですが・・)

中間楽章の木管楽器の美しさに惚れ惚れします。


3番は、前述の傾向がわざとらしく、

私の好みの演奏ではありません。

(3番が、誰がなんと言おうと、アバド=ベルリン)


が、全曲がまとまり良く、

指揮者の意図も一環していて

素晴らしい録音だと思います。

録音もいいです。


因みに、輸入盤の全集ですと

ドイツ・レクイエムがついでにセットになっており

お得です。