おのぼりおっさんのクラシック日記-ムーティ ブラ1
ブラームス

 ・交響曲第1番

 ・ハイドン変奏曲

リッカルド・ムーティ指揮

フィラデルフィア管弦楽団


ムーティのブラームス1番のディスクを

ラックから取り出し、繰り返し聴く。


ゲテモノ(?!)な選択かもしれませんが、

最近のお気に入り。


ブラームスって、

とかく『秋』を連想させますが…。


暖色系といいますか、

南イタリア的といいますか、

明るいんです、この演奏。


カンタービレが効いていて、よく歌います。

だから重々しく堅苦しくありません。

すなわちドイツ的ではありません。

悪く言うと、軽い。

でもしっかりブラームス。

それが同曲の古今東西数多ある録音に

埋没してしまわない価値でもあります。


テンポの揺れや音の強弱、

タメなんか、やりたい放題で、

管楽器の浮かび上がらせ方も独特です。

でも決して爆演じゃない。

外角低めギリギリのところを、

ズバッと狙いすました

計算ずくの投球のようにブラームスしてます。

オケも破綻なくバッチリ。


南イタリアはナポリ出身の

伊達指揮者ムーティの面目躍如ですね。


同じイタリア人指揮者でも

ミラノ出身のアバドとは全然違う。

アバドのブラームス(BPO盤)は

流麗で整い過ぎてる感もあるけども

比較的オーソドックス。


やはり南イタリア出身のジュリーニとも、

よく歌うが、やっぱり違う。


そのように考えると、

もしかしたら、

その一種の独特な雰囲気はフィラデルフィア管弦楽団、

アメリカのオケていうのが作用しているのかもしれません。


今年のような、

アンニュイな『春』にこそ聴きたいブラ1です。