ティーレマンのブルックナー8番(みなとみらい)と並ぶ
今年の上期の私的ビッグイベント、
東京春の音楽祭2010、
巨匠ムーティの《カルミナ・ブラーナ》。
“おのぼり”してきました(笑)
いやー、《カルミナ》、
久しぶりにコンサートで泣かされました。
打ちのめされました、いい意味で。
拍手も出来ないほどに、しばし呆然としていました。
N響を主体とした臨時編成のオケですが、
ここぞでことごとく決まる打楽器(ティンパニはベルリンフィルの現首席ライナー・ゼーガース氏←サイトウキネンにも出演している方ですね)をはじめ、日本のオーケストラもやるときはやるやんっ、ってか、やったらできるやん!!
(普段からちゃんとやれよ、特に某放送協会オケ!!)
ソプラノのランカトーレもよかったですが、合唱団、お見事でした。
母国語でもないのに皆さん素晴らしかったですし、チームワークも完璧でしたよ。
《カルミナ》では晋友会が合唱を担当した小澤ベルリン盤も名演として誉れ高いですが、
今夜の合唱はそれをも上回った、と言っても過言ではないでしょう。
恐るべし、ガッビアーノ氏。
そして、なんといっても特筆すべきはマエストロ・ムーティでしょう。
クライマックスの築き方、テンポなどどれをとっても最高で、
臨時の大編成オーケストラ、独唱ソロ3パートに混声合唱、児童合唱団までを
纏め上げるその凄さ、統率力・存在感は圧倒的ですし、
「個々の力はあるも欧米の世界的なオケと比べると・・・」や
「本気を出しているとは思えない」とまでいわれる在京オケの面々に
わずか数日間であのレベルにまで持っていくのですから
まさに巨匠の至芸です。
また、指揮姿も普段よりも力強く、動きも大きかったです。ダンスありジャンプあり!!
到底、68歳には思えない動きです(ビジュアルもそうですが・・・)。
ウィーンフィルとの実演でも2度接していますし、
ウィーンフィルのニューイヤーやベルリンフィルなどとの90年以降の映像を見る限り
この日のようなジャンピングは見ませんでしたので、ある意味、驚きです。
本当に良いコンサートでした。ブラボー!!!!!!