母は穏やかな人だ



妹である叔母は、対抗意識が強いためか



顔を合わせるたび、何かしら文句や愚痴を言っていたが



母が漬ける漬物が大好物で



自分で漬けても、どうしても母のようにならない



漬物だけは、母が漬けたものが最上だと言っていた



母は、そんな叔母を愛しそうに眺めていた



文句を言われようが、はいはい、と



【可愛い我が妹よ】なんて言葉が聞こえそうなほど



私たち姉妹にも、別け隔てなく愛情を注いでくれた



まさか、『おねえちゃんなんだから!』



なんて言う人ではなかった



妹と私は大分性格が違うが



姉妹喧嘩しても、まずはそれぞれの話しを聞いてくれて



一方的に頭ごなしに、どちらかが悪い!



なんて絶対言わなかった



いつもニコニコ見守ってくれて



太陽みたいな人だった