現在、中央競馬で競走馬名がついたレースは2つしかない。

シンザン記念とセントライト記念だ。

共同通信杯は、カッコ書きだがトキノミノル記念と言う副題がつく。

来年から、弥生賞を弥生賞ディープインパクト記念と改称することを日本中央競馬会が発表した。

以前は、他にもカブトヤマ記念、クモハタ記念、セイユウ記念、タマツバキ記念と、競走馬の名がついたレースがあった。

カブトヤマ記念は、古くは中山競馬場、東京競馬場で現馬齢表記の3歳馬の重賞競走として開催されていた。

1974年から父内国産馬限定の重賞競走に変更されて古馬にも解放され、1980年からは福島競馬場に開催が移された。

カブトヤマ記念は2003年に廃止され、今は牝馬限定の重賞競走福島牝馬ステークスとなっている。

クモハタ記念は、TBS東京放送の社杯として1980年まで暮れの中山競馬場で芝1800mの重賞競走として開催されていた。

1981年にジャパンカップが創設されたことに伴い、廃止された。

今、TBSの社杯は中央競馬にはない。

セイユウ記念、タマツバキ記念は、いずれもアラブ系のレースで、1995年に中央競馬のアラブ系レースが廃止されたのと同時に消滅した。

その後、レース名は地方競馬に継承されたのだが、地方競馬でもアラブ系レースが相次いで廃止されたことにより、セイユウ記念は2004年の金沢競馬場での開催を、タマツバキ記念は2007年の福山競馬場での開催を最後に消滅した。

来年から弥生賞が弥生賞ディープインパクト記念となることで、競走馬名がついたレースは1967年にシンザン記念が創設されて以来、何と53年ぶりに作られることになった。

シンザン以降の三冠馬、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアンの馬名がついたレースが作られないままでディープインパクトの馬名がついたレースが出来たのは、競走馬として優秀な成績を残しただけでなく、種牡馬としても優秀な競走馬を多く輩出したからに他ならない。

ミスターシービーの主な産駒として挙げられるのはヤマニングローバルとシャコーグレイドで、他にも重賞勝ち馬を輩出したが、GⅠ馬は輩出しなかったショック!ショック!

シンボリルドルフの主な産駒は二冠馬トウカイテイオーだが、ルドルフはテイオー以外に重賞勝ち馬を輩出しなかったショック!ショック!

ナリタブライアンは1997年から種牡馬となったが1998年に病死したため、わずか二世代しか産駒を残せなかったし、誕生した数少ない馬からも重賞勝ち馬は出なかったしょぼんしょぼん

そんな中、ディープインパクトはディープブリランテ、キズナ、マカヒキ、ワグネリアン、ロジャーバローズと5頭のダービー馬を輩出し、ディープブリランテ、キズナはディープインパクトの後継種牡馬となっている。

一昨日、菊花賞を勝ったワールドプレミアもディープインパクト産駒で、これが産駒によるGⅠレース40勝目となった。

弥生賞がディープインパクト記念に選ばれたのは、ディープインパクトが初めて勝った重賞競走だからだろう。