暑い日が続きますね。

暑くなると車のエアコントラブルが多くなります。

ガス不足程度なら、スタンドで補充してもらえば良いのですが、エバポレーターやコンプレッサーの故障となると、交換作業費でとんでもない金額になります。


エアコントラブルの中でも、コンプレッサーの不具合は結構多く、新品のコンプレッサー交換作業費で約十数万〜20万くらい、リビルド品の交換作業費で5〜10万程度くらいとなります。


しかし、このコンプレッサーには、実は調整箇所があり、その調整程度で直る場合があります。

それは、マグネットクラッチ調整といい、コンプレッサーを回すために、マグネットクラッチで作動をON・OFFさせます。


マグネットクラッチは電磁石の応用です。電圧を掛けたときに磁界を発生させ、磁石のような働きをします。そして電圧がOFFのときには、磁力は失われます。

マグネットクラッチは、この電圧のON・OFFによりコンプレッサーを作動させているのですが、コンプレッサーを作動させるには、クラッチプレートが必要で、これを電磁石でコンプレッサーのプーリーに引き付け、エンジン動力を得てコンプレッサーを作動させます。このとき、車のからの供給電圧12〜14VくらいでマグネットクラッチをONにしています。

↓写真:マグネットクラッチ部

ところで、急に猛暑日となったときに、突然エアコンが効かなくなり、エンジンを切って停車してから暫くすると、また効き始める。しかし、そこそこの気温のときには、エアコンはバッチリ効くようなことはありませんか?


まず、疑って頂きたいのは、バッテリーの電圧です。12Vを下回っていると、電圧不足でマグネットクラッチを作動出来なくなります。


それから、コンプレッサー作動時の異音がないかです。コンプレッサーに異常がある場合もありますが、効いたり効かなかったりするような場合は、コンプレッサーよりも、マグネットクラッチのクラッチプレートの隙間が開き過ぎている可能性があります。

実は、これが調整可能なのです。


クラッチプレートの隙間は、0.4から0.6mm程度ですが、これが1.5mmとか2mmくらいになってしまうと、磁力で引き付けられなくなります。

何故かというと、電磁石は、電圧を掛けると電流が流れていきます。電磁石に電流が流れると発熱し、磁力が弱くなります。さらに真夏の炎天下による周辺温度にも影響されやすいのです。

だから、効いたり効かなかったりする訳です。


マグネットクラッチ調整は、素人の方では正直難しいです。私も整備士の友人にお願いしました。

下手にディーラーに持って行ったら、新品のコンプレッサー交換になるところです。


私は以前、エンジン不調によるチェックランプ点灯でスズキのディーラーに持って行きましたが、その原因がO2センサーとのことで、交換整備費で約8万と言われました。

しかし、知り合いの整備士に診てもらったところ、何と、実はただのプラグの劣化だったということがあったのと、エバポレーター交換の際、コンプレッサーも交換すると言っていたのに、どうもしていない様子なので、もうスズキアリーナとは、縁を切ろうと思います。


カーエアコンの不調の参考になれば、幸いです。