[3]相談
ぼくと彼女との婚外恋愛は、ひとことで表現すれば「美味しいとこ取り」。
じつに都合のいい関係には違いないけれど、
ただし重たい話題を避けて通るような、俗に言う割り切った関係では決してない。
現実的でやっかいな課題や問題についても、
素直に相談し合えてこれたからこそ、今の信頼関係があると思っている。
ぼくは昔から「相談」という行為が苦手だった。、
何でも自分自身で考えて決めて、決めてしまった後からクチに出すことが多かった。
事前に相談というより、むしろ事後報告に近いやり方ばかりをしてきたので随分と失敗もしてきた。
既婚者同士、いわゆるW不倫という秘密の関係では、
デートの約束ひとつ取っても、お互いの予定を事前に確認して、
計画的に行動していかないと時間を融通し合えない。
仕事の予定がある日、家庭の用事や学校関連の行事、
お互いのプライベートな予定etc.・・・
自由時間の中でも自分だけのために使える時間はそう多くはない。
この週末は彼女と二人きりで秘密の温泉旅行を楽しんできたけれど、
この小旅行も3か月以上前から計画したものだった。
双方が可能な候補日の中から選出した日は、
他の予定を入れないよう何とか工夫してやりくりするようになる。
「仕方ない・・・」
なんて無責任な言い訳は、自分自身にはもとより、相手にも言いたくはないよね。
苦労して確保した共有時間は、とても貴重な時間だから。
相談の範囲は仕事にかかわること、子育てや子供の教育、
夫婦間の問題や義両親の老後対策まで多岐にわたっている。
こうした色気のない現実的なテーマについても、
夫婦とは違った視点で、打算抜きにお互いの意見を率直に交換してきた。
ぼくのように自分の中に答えを出してしまうタイプの人間であっても、
もう一人の自分に相談するような感覚で意見を聞いてみる。
聞かれた方は、遠慮せずに本音で自分の考えを伝える。
同じような意見が戻ってくれば、自分の意見を後押ししてもらったような気分で安心できる。
反対に、異なる意見や反対意見であれば、冷静にもう一度よく考えてみようという気にもさせてくれる。
本音を伝えることで、不愉快にさせたり嫌われたりする可能性があったとしても、
相手のためになると信じたことなら、素直に正直に・・・。
相談【そうだん】
国語辞典によれば、物事を決めるために他の人の意見を聞いたり、話し合ったりすること。
~聞くこと・・・
~話し合うこと・・・
婚外恋愛におけるソウダンも、このあたりの基本は同じではないかと思う。