スズメの虎之助が感じたフォトアルバム -15ページ目

嵐の予感。

Nikon D200 35-70mm F2.8 (iso100 30min f7.1)


眩しいばかりの月を背に、駆け抜けるように
冷たく強い風に流されていく雲たち。
木の枝に必死になってつかまる僕たちにとって、
太陽の沈んだあとの闇は、
ただひたすらじっとして過ごす
緊張と不安と眠りの時間なのに、
こういう光景のあとに訪れる明日は
強い雨と風を予感させる。
こんどの雨と風はどれぐらい強いのだろう。
どれぐらい長く続くのだろう。
それまではずっと、ここで。
それまでは、じっと動かないで。


         スズメのトラノスケ


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実際にスズメたち、いやその他の鳥たちも、

夜はどこにいるのでしょうか。

台風や嵐の間は、どこでどうやって過ごしているのでしょう。

恥ずかしい話、学のない私には何もわかりません。

ただ、人間の生活がこの地球上でとても恵まれたものであること

また、些細な出来事や世相の流れに翻弄され、

自己を失うかのように焦り、苦しみ、足掻いている。

しかし、地球の上という視点で周りを見ると、

人間が実に弱い生き物であるかに気が付かされたりする。

じっと耐えることもできない、弱い生き物、人間。

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一日の終り

Nikon D200 Sigma 15mm-f2.8 (1/60 f8 iso200)


夕暮れのころ 天気の良かった日は、

空一面に素晴らしい色が広がる。

岸壁にあたる、やわらかな波の音とともに、

水面に浮かんが船たちの小さくきしむような音。

今日は月もキレイに顔をのぞかせている。

もし、私たち鳥が夜の空を自由に飛び廻ることが出来たら

それはどんなに気持ちのいいことだろう。

静かな夜空を、月の灯りに照らされて。

水面に映る、月を追い駆けて飛んでみるもの楽しいかもしれない。

人間たちの、キレイな街の灯りの中を飛ぶのもいいだろうね。


                    スズメのトラノスケ




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カモメのチビ、人間との面白い関係。


Nikon D200 DC135-F2.0 (1/640 f4.5 iso100)



彼の名はチビ。


私たち鳥の世界には、とくに名前がある訳ではないが、


人間(漁師のおじさん)が彼をそう呼んでいるらしく、


私たちの鳥の中では、彼をそう呼んでいる。


その彼と漁師のおじさんの関係が珍しい。


普通、人間(漁師)たちは海で獲った魚を陸に揚げると、


その場でさばき出す。


そこで出る人間の食べない部分は海やそこいらに投げる。


それを待って群がるようにカモメたちがおこぼれにあずかる。


しかし、彼だけはちょっと違っている。


彼をチビと呼ぶ漁師のおじさんは


漁を終え、港に戻ると、大きな声で彼の名を呼ぶ。


彼のために、人間の食べない魚を持ち帰り、


彼に与えるためである。


その漁師のおじさんは、もうお年寄りで


今はもう一人で生きているらしい。


おじさんにとっても彼は特別な存在らしいのだ。


彼もおじさんが、朝、明るくなってから船を出す時は、


おじさんの船のマストに乗り、


一緒に海に出る時もある。


今朝は早くにおじさんが船を出したらしく、


港でおじさんの帰りを待っているんだと言っていた。


他の人間たちの船が先に帰って来ているので、


ちょっと心配そうではあったが、


今日は天気も良く、海も穏やかなので、


きっと大丈夫だろう。



                     スズメのトラノスケ



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港でカメラを持って、カモメの姿を追いながら、

漁師たちの仕事を見ていると、

人間とカモメの実に面白い光景を目にすることができる。

漁師の捨てた魚やその他の魚介類の不要な部位が、

海に住む、その他の魚、その他の生き物、

それと港に住む、カモメたちの生きるためのものへと還る。

特に晴れた日の港にいると、青い空と白いカモメたち、

また、漁師たちの話す声や元気な笑い声に

こっちまで元気をいただくことができる。

私は、この光景を眺め、妄想のようなことを想像しながら

ファインダーをのぞいている時が実に大好きである。

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