(セ・リーグ、阪神2-4広島、22回戦、17日、広島12勝10敗、甲子園)


これが、虎党の叫び…。阪神は広島に2-4で敗戦。DeNAに勝利した首位ヤクルトの優勝へのマジックナンバーは「4」となった。虎番ツイッターで阪神ファンの声を緊急募集。1時間余りで100件以上のリツイートがあった。この日、一発が出れば逆転サヨナラの九回1死一、二塁で代打で登場し、空振り三振に倒れた佐藤輝明内野手(22)のスタメン起用を望む意見が相次いだ。


寒さと敗戦の危機に縮こまる虎党を、この日最もアツくさせた瞬間は2点を追う九回1死一、二塁の場面。場内に代打・佐藤輝の名がコールされた瞬間だった。広島の守護神・栗林の初球143キロを豪快なスイングで空振りするだけで、球場がどよめいた。


頼む!何とかして!もう新人ということを忘れるほどの期待を込め、ファンの脳裏に白球を柵の向こう側へ運び去ってくれる映像がよぎったが…。カウント1-2から最後はフォークの連投にバットが空を切り、今季167三振で2014年のゴメスの球団記録を抜き、不名誉なランキングのトップに立ってしまった。


続く近本は二ゴロに倒れてゲームセット。大逆転Vを目指す矢野虎がさらに苦しい状況に追い込まれる中、阪神担当公式ツイッターで『虎党の声』を緊急募集。前半戦で数々の新人記録を塗り替えてきたが、最近はスタメン落ちが続く黄金ルーキーの起用について、意見が寄せられた。


「サトテルの使い道をしっかり考えてほしい」


「サトテルの起用方針おかしくないか?逃げ腰になってどんどん迷走してる」


5月2日の広島戦でプロ初の4番で逆転満塁弾、5月28日の西武戦では1試合3発で全国の野球ファンの度肝を抜いた。猛虎の起爆剤になってきた男が、ベンチを温め、1打席勝負で快音を響かせられない。


「調子の良かった最初のメンバーを1年通して使ってほしかった。監督は我慢して使わなければと思います」


「やはり試合に出るだけで雰囲気は変わってる」


「サトテルが打たないとCSで苦戦する」


苦しい現状を打破することで、この先のクライマックスシリーズや日本シリーズを制する原動力に必ずなってくれる。


「結果を恐れず、焦らず、今まで通りの良い時の野球で最後までみんなでやるべきことをやろう」


ヤクルトの最短優勝は20日の阪神戦。何としても目の前の胴上げを阻止しないといけない。佐藤輝の豪快な一打が、『虎党の声』を歓喜に変えてくれる。