一つも落とせない甲子園5連戦の先陣は秋山が切る。阪神は17日から広島、ヤクルト、中日をホームに迎え、奇跡の逆転Vへの最後のヤマ場。初戦を任された右腕も自身の役割を完璧に理解していた。


「絶対に負けられないので、チーム全体に活気や勢いが出るようなピッチングができる準備をしっかりしたいと思います」


15日の投手指名練習では甲子園のブルペンで入念に調整。ここまで10勝6敗とすでに3度目の2桁勝利をマークしているが、もはや個人成績はどうでもいい。10勝中5勝を挙げる広島戦ながら、相手主砲・鈴木誠が好調。「ホームランを打たれてしまった2試合で負けているので、全力で抑えにいきたい」と、『誠也封じ』を最大のポイントに挙げた。


18日の2戦目は伊藤将、19、20日のヤクルトとの直接対決2連戦は、それぞれ最多勝を狙う青柳、ガンケルがスタンバイ。ここまで連勝を続けられれば、優勝への希望の光も強まってくる。そして、21日中日戦での5連戦の大トリは、14日巨人戦で7回1安打無失点の圧巻投球を見せた高橋が務める。


「今年も出遅れてしまい、チームに貢献できなかったので、とにかく残りは自分が投げた試合は勝てるように投げたい」


次回がレギュラーシーズンでは最終登板の見込み。その後に待つCS、日本シリーズにもつながるような快投継続を狙う。


本来のエース・西勇が離脱中でも、先発陣の質、量ではどこにも負けない。秋山から始まる執念の白星リレーで、ヤクルトに重圧をかけ続けたい。