◆JERAセ・リーグ◆ヤクルト6-4阪神(10日・神宮)

拙攻に次ぐ拙攻だった。最後は2点ビハインドの9回に2死一、三塁の好機をつくりながら、マルテが見逃し三振。矢野監督は沸き立つツバメナインをベンチから見届けた。「最後もそうやけど、3回までに点を取りたかった。先制されていたので。いろんなところに原因はある」。今季最長4時間19分のゲームを落とし、天王山は1勝2敗の負け越し。悲願の16年ぶりリーグVは大きく遠のいた。

勝負弱さを露呈した。低調だった打線は10試合ぶり2ケタとなる15安打。しかし、6回まで毎回得点圏に走者を置きながら、得点シーンは村上の適時失策などで4点を奪った4回のみに終わった。9回での17残塁は17年9月10日のDeNA戦以来4年ぶりの屈辱だ。

リリーフ陣も崩れた。5回、1点差に迫られた直後に登板した及川は3連続四死球で1死もとれず、バトンを受けた小川がオスナに同点犠飛を献上。6回には5番手・アルカンタラが塩見の勝ち越し打などで2点を失った。「攻めていった結果なんだけど四球、死球じゃなんも起こらんから」と指揮官。チームの救援防御率4・08はリーグワーストとなった。

6月には2位に最大7差をつけて独走していたが、残り11試合で3ゲーム差をつけられた。徳俵に足がかかった矢野監督は「連勝せなあかんのは分かっているし、何個も負けられるわけじゃない。全員一丸で最後まで戦っていきます」と気持ちを奮い立たせた。可能性ある限り、最後まで戦い抜く。