◆江本氏「流れ変えてしまう」

阪神はヤクルトとの首位攻防3戦目に敗れカード負け越し。これでヤクルトの優勝マジックが2つ減って「9」となり、首位まで3ゲーム差。逆転優勝が遠のく痛い1敗を喫した。

2点ビハインドの4回に相手の適時失策などで一挙4得点で逆転したが、4回から登板していた2番手・馬場皐輔が5回先頭の塩見泰隆にソロアーチを許し1点差とされると、左打者の2番・青木宣親を迎えたところで登板した3番手・及川雅貴がまさかの3連続四死球。一つもアウトをとることができずに塁を埋めて降板した。

無死満塁のピンチで登板した小川一平は犠飛による1点で切り抜ける好リリーフを見せたものの、敵地神宮での試合の流れは一変。6回に5番手・アルカンタラが2点を失い、逆転負けを喫した。

10日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説を務めた江本孟紀さんは「及川が左打者(青木)の時に出てきて死球、四球、死球。私は高校時代に4連続死球という記録を持っていますけど、この大事な試合で3連続四死球はゲームの流れを変えてしまいますよね」と、5回1点リードの場面で一つもアウトをとれないまま降板した左腕・及川の投球に言及。

同じく番組に出演した金村義明さんは「入団2年目で投げっぷりの良い及川なんですけど、終盤にきてプレッシャーのかかる天王山。ちょっと荷が重かったのかな。プレッシャーというか意気込み過ぎというか、腕が遅れてくるような状態」と、息詰まる熱戦でリリーフに失敗した若虎の投球を振り返った。

高卒2年目の及川は今年5月28日・西武戦でプロデビューを果たすと、投げっぷりの良さを買われてブルペンの一角に定着。10日終了時点で35試合に登板して2勝3敗9ホールド、防御率3.67と奮闘を見せているが、この試合は自己ワーストの1試合3四死球と精細を欠き悔しい降板。10月7日・DeNA戦から2試合連続失点となった。