ヤクルト・歳内宏明投手(28)が今季限りで現役を引退することが7日、分かった。前日に球団から戦力外通告を受けていた。取材に「いろいろな方に支えられて、ここまで来られました」と感謝を口にした。


聖光学院で2、3年夏に甲子園に出場し、スプリットを武器に活躍。11年ドラフト2位で阪神に入団した。1年目の12年にプロ初登板初先発も果たし「1軍で1年目から投げられるとは。しかも甲子園でプロのスタートを切ることができたので、印象に残っています」と思い出を語った。15年には29試合登板で1勝1敗、防御率2.62と中継ぎで活躍。だが、右肩痛に悩まされ19年オフに戦力外通告を受けた。独立リーグの四国・香川を経て昨年9月にヤクルト入り。同10月1日のDeNA戦で移籍後初勝利を挙げるなど終盤はローテーションの一角を担い「チャンスをもらえて感謝しています」と話した。


今季は1軍登板はなく、イースタン・リーグで6試合に登板し1勝2敗、防御率6.06。「腰も肩も脚も状態がよくなく、今もリハビリしている状態。体が限界」と引退を決断した。今後については未定。最後まで全力で野球と向き合い、甲子園、独立リーグでも活躍した右腕は、プロ野球選手として現役を引退し、ユニホームを脱ぐ。