(セ・リーグ、DeNA4-3阪神、25回戦、阪神14勝11敗、7日、横浜)


なんでなのか?阪神は1点リードの八回、セットアッパーの岩崎を温存して起用した及川が逆転2ランを浴び、痛恨の敗戦。通算465本塁打を放ち、西武や中日でコーチを歴任した土井正博氏(77)は「あしたのことなんて、わからない。勝てるときに勝たないといけない」と継投に疑問を投げかけた。


大事なのは「このゲーム」


八回は絶対に岩崎が投げると思っていた。思わず「なんでかな?」と首をかしげてしまった。もちろんチームの内情は外からはわからない。どこか痛いのかもしれない。ただ、もし本人から「投げられない」と言ってきたわけではないとしたら、いただけない。納得はできない継投だ。


大事なのは「このゲーム」。あしたがどんなゲームになるかなんて、わからない。負けている展開かもしれないし、大差で勝っている展開かもしれない。もう、あしたのことを考えて休ませる時期ではない。勝てるときに、勝つ。抑える打たれるは結果論だが、八回は岩崎、九回はスアレス。それで負けたら、仕方ない。納得がいく。それが、これまでの阪神の戦い方だったはずだ。


打線では8番・梅野が気になる


連勝中も毎試合、僅差の展開にしている攻撃も課題だが、打線自体は悪いとは思わない。近本、中野の1、2番は機能しており、3番のマルテ、4番の大山も状態は上がっている。ただ、つながりという点で気になったのは、8番の梅野だ。


7番の島田が2本、いいヒットを打ったが、ともに梅野で攻撃が終わった。特に四回は併殺打。8番の仕事のひとつが、9番の投手まで回すことだ。次の回に先頭で近本を迎えることが、相手にとって、どれだけ嫌か。


1、2番がいいからこそ余計、8番が大事。打線が活発だった前半戦、梅野は2死から四球を選んだり、粘り強くコンパクトなスイングで攻撃の流れを作っていた。今は大振りになっていて、目切りがはやい。梅野に限らず、各自が「自分の役目」をもう一度考えること。そうすれば攻撃に流れができ、つながっていくはずだ。