岩田稔投手が1日、西宮市内のホテルで会見に臨み、今季限りでの現役引退を表明した。2005年のドラフト希望枠で入団し、08年には10勝をマーク。翌09年にはWBC日本代表として世界一にも輝いた。以下は一問一答。


-節目、節目で涙があったが、今日の涙はどういう気持ちがあるか。


「(号泣)そうですね。自分自身ではよくやってきたと思います。こうやって長いことできたのも、本当に家族の存在があったからです」


-大阪桐蔭の西谷監督とスカウト、コーチだった山口高志さんに報告した時は。


「西谷先生に関しては『報道で見たよ、ようやったなあ。正直、病気もあったし、こんなに長くやってくれると思わんかった。大万歳や!』と言うてくれました。この世界にスカウトをして頂いた山口さんも同じように病気を持っていたのにタイガースにドラフト指名してくれて、僕自身は山口さんに対して感謝の気持ちが強いんですけど『お前のおかげで楽しませてもらったわ』と言ってもらったり。『長い間、お疲れさま』と言って頂きました」


-1型糖尿病、左肘手術もあった。


「入団する時に『希望の星になりたい』という言葉を発したので。その言葉に負けないように、諦めない気持ちを見せていきたかった。16年間でしたが、そういうのが少しは証明できたかなと思います」


-色んな影響を受けたと思うが、先輩や他球団の人との触れ合いや心に残る言葉は。


「たくさん連絡させて頂いたんですけど、みんな『ほんまに引退するんか』みたいな言葉をかけてもらったり、西武のおかわり、剛也(中村)には入って、16年間、電話とかしたことなかったんですよ。(号泣)。まあ言葉にあんまりちゃんと思いは乗せられなかったかもしれないですけど、『先に引退するわ』と言ったら『お疲れさん』と言ってもらって。まあ、あいつもすごい成績残してくれているし、どでかいホームランも打たれましたし、いい思い出です」