(セ・リーグ、阪神1-0中日、17回戦、阪神9勝7敗1分、18日、甲子園)


阪神は投手戦を制し、今季10度目の完封勝ち。引き分けを挟む連敗を「2」で止めた。先発の高橋が7回を投げ10三振を奪うなど2安打無失点の好投で、今季初勝利を挙げた。試合前には藤原崇起オーナー兼球団社長(69)が取材に応じ、矢野燿大監督(52)に対して正式に続投要請したことを明かした。試合後の矢野監督の一問一答は以下の通り。


-ものすごい投手戦をしのぎ勝った。


「いや、しびれましたね」


-高橋は先週の登板とは別人。


「まあそうですね、前回はね、悔しい思いをしている気持ちもその後もね、分かっていましたし。なんとかしてやろうという気持ちで調整してくれたのでね。一番はやっぱり遥人が、これぐらいの力を持っているピッチャーなので。戻ってきてくれたっていうピッチングが一番これからにとっても大きな、チームにとっても大きな投球をしてくれました」


-10奪三振。ベンチから見ていて迫力は。


「バットに当てさせないというのはボールの力、切れというがある証拠だと思います。遥人はそういうピッチャーなんでね。本当に持ち味を存分に出してくれたかな、と思います」


-打つ方では糸原が目立った。


「そうですね、健斗がね、普段はつなぎ役とかチームを声や姿勢で引っ張るとか、そういうところで頑張ってくれている選手ですけどね。きょうは全打席出塁で、打点も挙げてくれたんでね。本当にチームを引っ張ってくれて助かっています」


-日々打順をちょっとずつイジりながらだが「3番・糸原」のハマり具合や手応えは。


「うんまあ、チャンスメークは健斗のところでできているんでね。かえすところの5番以降のところがちょっとどうするかというのが、調子のあまりこう上がってきていない選手が何人かいるんでね。なかなかちょっと難しくなっていますけど。その中で、ピッチャーがなんとかしてくれました」


-岩崎、スアレスは無失点が続く。


「そうですね、優とスアちゃんを出した時点で任せる、何が起こっても受け止めるという気持ちで、出せる投手なんで。そこは自信を持って行かせています」


-藤原オーナーから続投要請。心境の変化は。


「いや、それは何もないです」


-明日(19日)は巨人戦。


「何がなんでもね、明日全員で取りに行くような試合。それを皆さんにお見せします」


-遥人は前回との違いは。


「真っすぐ、ツーシームがもともと割合的には多い投手なんだけど、スライダーとか、ちょっとこう使う前にやられたというか。(前回は)立ち上がりにポコポコといかれちゃって、リズムをつくれないというところがね。そういうところではスライダーもしっかり使えて、カットも使って、ツーシームも右にも左にも使えた。幅がしっかり使えた。立ち上がりから、前回やられた反省として、飛ばしていくという形でいってくれたというのは前回の反省をふまえて、違うんじゃないかな、と思います」


-前回やられてもローテで起用。


「持っている力というのは、遥人は高いものを持っているというのは、俺らも認めているところでね。後半、俺らが優勝するっていうところの中のピースで遥人が帰ってくるというのは、大きな要素の一つなんでね。そういうところでは、そういうピースになりうる投手だという期待というか、それを持って、そう思っています」



-得点の場面は近本が出て中野が犠打と、いい流れだった。


「流れって、まあまあそれが結局かえせなかったら、いい流れにならないわけで。ちょっといろいろやっていかな、あかんかなと思うけど。まぁ、なんとか苦しい中でも健斗が打ってくれるんで助かりました」


-糸原は5番を打ったりもしてる。どの打順でも対応できる。


「だから動かしたいんだけど、動かす状態の選手がなかなかいないんで。ちょっと個人個人が状態を上げていく。もちろん、相手ピッチャーもいいから、そんな簡単にとは、もちろん思ってないんだけど。そういうところでチーム全体で、打線っていう線になるっていうところでいうと、なかなか難しいんで。健斗も5番でも6番でもいてくれたら、すごく嫌なとこなんだけど。それがなかなか現状、できにくいかな、というところ」


-オーナーが一昨日、正式に来季続投要請をしたと明かした。監督の返事は。


「返事というか、それはシーズンが終わってからなので、そういうふうにこの時期にそういうふうに言ってもらえるっていうのは本当に3年間やってきて、俺だけでできることじゃないしね。コーチの人が手助けをしてくれて、スタッフが見えないところで後押ししてくれて、選手がついてきてくれてというところの評価をしてもらえたなというのは、ありがたく思っています。あとは今、1試合1試合が大事なのでね。そんなことより、自分たちの野球をどれだけやっていけるかっていうのが、タイガースファンの皆さんに一番喜んでもらえる。それが俺の仕事なんでね、それをまっとうしたいなと思います」


-オーナーも(受諾へ)前向きを願っていると言っていた。


「今を目いっぱいやっていって、考えます」