【広澤克実・視点】


大山はこの日も2安打を放った。打者の調子のバロメーターは打ち取られたなという打球がヒットコースに飛ぶかどうか。2本の安打はどちらも打ち方としてはあまり良くないが、三遊間と中前に飛んでいる。これは当たり出した証拠だ。矢野監督がどう考えているかはわからないが、9月に入ってからの活躍を見れば、そろそろ4番に戻してもいいのではないか。


大山はどの打順でもチャンスに回ってくる星を持っている。その傾向は6番でも7番でも同じだ。だったら4番でいい。調子が良くなると手が付けられなくなるだけに、相手もその方が嫌だろう。


彼はプロ2年目にも9月に大活躍をしたことがあった。秋の大山だ。中心選手が不安定な状況で戦うのはみんな不安になる。残り36試合、そろそろ結果は関係なく大山に託していい。


糸原の3番は大山、佐藤輝の不振による応急処置だと思うが、3番では糸原のいぶし銀の良さが出づらいと感じる。やはり2番や6番あたりで持ち味が出せる。特に今は近本、中野の1、2番コンビが当たっているので、その後ろが重要だ。