「ヤクルト4-4阪神」(14日、神宮球場)


何度も何度も逃し続けたチャンスを、最後の最後にようやく生かした。1-4で迎えた最終回。ヤクルトの守護神マクガフから2四球を選び1死一、二塁。4番・マルテが左中間へ起死回生の同点3ランを放った。九回はスアレスが無失点に抑えて引き分けとした。


矢野監督は「クローザーからああやって打ってくれるっていうのは。うちにとって引き分けっていうのは勝ちだと思うんで、うちの立場でいうとね、その中でホントにみんなのモヤモヤを吹き飛ばしてくれるような」と称賛した。


八回まで2併殺、11残塁と、走者を出しながらとにかく拙攻続きだった。


0-2で迎えた五回は先頭・中野への頭部死球でスアレスが危険球退場。緊急登板の大西に対して無死満塁としたが、大山が見逃し三振、糸井が二ゴロ併殺に倒れた。


七回は中野の適時打で2点差とし、続く無死一、二塁の好機。マルテの左翼ポール上への際どい大飛球は、リプレー検証の末、ファウルと判定されて幻の逆転3ランとなった。マルテはその後、捕邪飛に倒れると、続く大山、糸井は連続三振に終わっていた。


「いやー、ねー、その前チャンスで回ってきてたけどね、一個前のリクエストもそうやしね、際どいところやったから、打ってくれ打ってくれと思ったらホンマに打ってくれたね」とマルテの一発を再び振り返った指揮官。


「もちろんあれだけチャンスがありながら、なかなか得点できずに、ツーアウトから点取られてるっていう嫌な流れやからね。流れをこっちに呼び戻すっていうのはなかなかできてなかったんで。どっかで点が入れば全然違う流れになったんだけど、まあまあ普通にいけば試合展開的にいえばあのまま終わってしまう方がもちろん高いんで、そこを同点に追いつけたっていうのはすごく価値がある」と起死回生の同点劇を喜んでいた。