◆JERAセ・リーグ◆阪神3-3広島=延長12回=(8日・甲子園)


引き分けに終わったものの、「底」は脱したと感じさせる試合内容だった。とくに、矢野監督の積極的な采配は評価できる。4回に1点を返すと、不安定な先発・藤浪を見切り、5回から桐敷を投入。1死一、二塁では浜地にスイッチしたことが奏功し、長野を三ゴロ併殺打に仕留めて攻撃にリズムが生まれた。


開幕から、投手交代のタイミングが遅れるケースなどが目立っていたが、この日は迷いがなかった。苦しい時こそ、ベンチが動いていくことが重要。今後につながるゲームになったのではないか。


ただ、先発の藤浪はやはり現状、投げてみないとわからない状態。首脳陣としては計算を立てるのが難しい。短いイニングなら球威もあるし、三振も奪える。先発の頭数がそろうのであれば、リリーフに配置転換するのも一つの手だ。