インディアンは白人に完全制圧されたのち、居留地に住まわされたのですが、インディアンの子供たちを親から引き離し、寄宿学校に入れて西欧流の教育を受けさせた時期がありました。
これは当初、インディアンを白人社会に融合させたいという善意で行われたのですが、インディアンにとって虐殺よりも悪い結果を引き起こしました。
アイデンティティの喪失です。
独自の言葉や宗教を失い、自己に誇りをもてなくなったインディアンの末裔は、現在アルコール依存症、麻薬依存症、居留区の犯罪多発、低学歴、貧困に苦しんでいます。
同様に黒人は奴隷として連れてこられたため、人種としてのアイデンティティを求める人も多くいます。
自分のDNAを解析して、現在のアフリカ人のDNAと比較し、自分の祖先がどの地域に住んでいたのかを調べるのがはやっていると以前テレビで見ました。
ヒスパニックも、移民2世は英語以外にスペイン語をしゃべれるのを恥じて、隠す風潮もあったようです。
「私はもう自分がヒスパニックであることを恥じない。スペイン語を話せることを隠したりしない。」と、子供を持ったことにより自分のルーツに誇りをもつようになった、移民2世のインタビュー記事を読んだことがあります。
反対にユダヤ人は強固なアイデンティティを持っています。彼らは2000年もの間、各国にちらばりながら、何度も大虐殺されるという憂き目にあっていますが、各国で成功しているユダヤ人は多いです。
アメリカのノーベル賞受賞者はかなりの割合をユダヤ系が占めると記事で読みました。
なぜこのような差が出るかといえば、独自の宗教・言語を保持することによりアイデンティティの維持に成功した、というのが一つの答えになると思います。
まあその代り他者に融合しようとしないので、嫌われるわけですが。
日本は侵略されるには遠く、しかし他国の文化を受け入れるには調度よい距離に国土があり、同一言語、同一民族で、宗教に頼らずに自然にアイデンティティを保つことができた、非常にラッキーな国だと思います。