ちょうど、その日は、かかりつけの内科に通院する日だったので、足の痛みと薬のことも、先生に聞いてみることにしました。
かかりつけの内科へ行き、
「3年前に尻もちをついた時の痛みがまた出てきて、整形外科で薬をもらってきたようなのですが」
と、おくすり手帳を先生に見せると、
「この薬は、○○さんには強い薬なので、この薬は飲まないようにしてください。」
と言われてしまいました。
そして、弱い薬だけど、きちんと飲み続けることで、ゆっくりと効いてくるという薬が処方され、痛いからといって、解熱鎮痛剤を飲まないこと、整形外科には行ってもいいけど、薬をもらってこないように言われました。
この先生は、厳しいところがあって、口調が強いときもありましたが、とても面倒見のいい先生でもありました。
解熱鎮痛剤を飲まないようにというのは、義母は、もしかしたら守れないかなと思いましたが、義母くらいの年になって、厳しい先生だからといって、他の病院に行くということは考えられませんでしたので、その先生の言うことを聞くしかありません。
しかし、院外薬局で薬をもらい、義母の家に向かおうとすると、義母が、
「今から、整形外科に連れて行って欲しいんだけど。」
と、言い出しました。
義母は、先ほどの先生の話を聞いていなかったのか、もう忘れてしまったのか、そんなことを言い出したのです。
私は、さっきの先生の話を、義母に分かりやすくゆっくりと説明したのですが、義母は、
「え?そうなの?」
といった具合でした。
義母の家に帰ってきてからも、新しく処方された薬を見せ、もう一度説明をして、お薬カレンダーにセットし、万が一、解熱鎮痛剤を飲んでしまわないように、普段は使っていない戸棚にしまっておいたのですが…。
次に行った時には、机の上に、解熱鎮痛剤が置いてありました。
我慢できずに、飲んでしまったようです。