俺は、光の中にいた。
隣にはニノがいて、目の前には誰もいない。
ここは、どこだ?
俺は、この場所を知っているはずなんだ。
懐かしいとすら感じる、この場所はいったい…。
目を覚ますと、カーテンの隙間から入る朝の光が、ちょうど俺の顔を射していた。
「朝か…。」
体は何故か、汗ばんでいる。
そして、眠っていたのに、なんだか疲れていた。
見ていた夢のせいだな。
目が覚めて、見た夢を思い起こすと、あれは俺が嵐のときの夢だ。
未だに見る、嵐のときの夢。
今思うと、あの日々も夢の中のような、ふわふわとした毎日だったな。
俺は、朝起きると、小一時間はソファーの上でボーっとしてる。
それは嵐のときからの習慣で、この時間が俺には必要なんだ。
この時間で、俺は「嵐の大野智」になる。
とは言え、嵐を休んでる今は、そんな必要もないんだけど。
「今日は、何すっかな…。」
その日に、何をするかなんて、俺は大抵決めてない。
大体は、その日、起きた時の気分で決める。
絵も描いてる。
釣りもたまに行ってる。
でも、このご時世で出来ないこと、諦めなきゃならないことばかりで、正直嫌になる。
まぁ、世界中の人、みんなそうだから、仕方ないけどさ。
昼過ぎから、スパイスカレーを作り始めた。
前は、具沢山のカレーだったけど、最近よく作ってるのは、バターチキンカレー。
母ちゃんにも好評で、たまに作って、食べてもらってる。
今作ってるバレーチキンカレーは、明日行く、翔ちゃんちに持っていくつもり。
鍋いっぱいに作りすぎちゃったけど、翔ちゃんちはもう一人じゃないから、まっいいか。
翔ちゃんに会うのは、久しぶりだな。
こんなに翔ちゃんに会わなかったのは、当たり前だけど、嵐になってから初めて。
翔ちゃんの姿はZEROで見れるから、俺は寂しいと思わないけど、翔ちゃんは俺に会えなくて寂しいとか思ってくれてるんかな?
嵐を畳みたいって、自分で言ったのに、寂しいって感情があるのか、ないのかなんて、俺が考えちゃダメじゃんね。
でも、ずっと嵐をやってきて、隣にいたはずのメンバーは、今はいなくて、いつも当たり前のようにあった、その場所もない。
こんな日々を、当たり前と思えるようになるには、どれだけの時間がいるんだろうか。
嵐のときの毎日は、俺にとって、かけがえのないものだった。
宝物のような、メンバーとの日々を思うと…。
5人で光に包まれたあの日、俺は思った。
いつの日か、ここに戻りたいと。
だから、言ったんだ。
「いつかまた人のためになれるように」と。
また5人で、あの場所に立ちたい。
今度は、ファンの子達と一緒に。
翔ちゃん、相葉ちゃん、ニノ、松潤。
そして、嵐のファンの子達。
俺が嵐に戻る日まで、待っていてくれるかな?
たった一人でもいい。
待っていてくれる人がいるなら、俺は戻りたい。
そう思いながら、
俺は今日、41歳になった。