鯉の釣り方で「パンぷか」と言うのが有ります。

普通、自然環境下で鯉は、水底にあるものを食べて暮らしていますが、それはあくまで鯉様達の生活の基本。ご存知の様に、浮いてる餌も場合により食べます。公園の鯉とかお堀なんぞで人間に餌付けされた鯉なんかが特にそうです。

野性の鯉も、水面に浮いている虫や花、草の葉等を食べる時が有ります。

この水面に浮いている餌を食べている鯉の居る場所に、食パンを投げ込むと、その食パンに食い付く鯉が居ます。

その習性を利用して、ダミーの食パンを数個池に投げ入れ、その中のひとつに針を仕込んでおいて、食い付いた鯉を目で見て合わせる卑怯な釣り方・それが「パンぷか」です。

いつもの溜め池で、初めてパンぷかをやりました、前の日に鯉が水面に浮いているゴミをムッチャ食べているのを見て、こりゃ例のパンぷかイケるんじゃないかって。

普通に浮き釣りをしながら、食パン(ヤマザキ超熟成)を鯉のお口のサイズに千切り池に投げ入れておきました。僕は普段は78円の激安食パンしか食べませんから、パンぷか用の餌のが遥かに高コストでした。千切って思わず食ってみたら超熟美味いね。小麦本来の味が生きてるね。

すると浮き釣りの方に1投目でデカいのが掛かってしまう。

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※野鯉。40センチ。台風で満水になると途端にサイズが上がった。

そしてこの鯉40センチが掛かった瞬間に、釣り場の水中でこ奴が大暴れして場所を荒らし、他の魚が驚いて散りその後の釣りが大変にやりにくくなってしまいました(;´д`)確かに画像見ると尾びれが発達して居て遊泳力が強そうな個体である。

数時間後に、超熟を流して置いた辺りに魚の反応が出始めました。急いでまた超熟を千切り、溜め池に再度投入。

流れ行くパンの行方を遠目に見守ると、白い食パンが「チュバッ」「チュボッ」と言う音を残し、水面から消える。奴らが来てるな……

更に千切った食パンを投入しつつ、針を仕込んだ本命もさりげなく水面に浮くパンの群れに忍び込ませる。目印に小さな玉浮きを付ける。目視で魚が食うのを確認して、目印の玉浮きが水面から消えたらアワセを入れてやれ。

前から順番に流した食パンが「チュボッ」と言う音と共に水中に消えて行く。

餌付けされた鯉とは違い、水面に出るスピードも、食パンを吸い込んで切り返すスピードも早い。

1番手グループの食パンが食われ、2番手グループの食パンが食われる。針を仕込んだ本命の食パンは3番手グループに混ぜておいた。何故に本命のヤマザキ針仕込みは3番手なのか。

1番手、2番手の食パンでたっぷりお前達に小麦の味を教え込んでやる。しかも人間の俺ですら初めて口にした高級食パン「ヤマザキ超熟成」……1番手、2番手の食パンで小麦の味を覚え、その素敵な香りと美味さに浮かれきったお前達に、3番手に流れて来る食パンの群れの誘惑に抗う術はもう無い筈だ。お前達本来の野性の用心深さも忘れ、先を争ってパンに食い付くだろう。

その幸せの絶頂の中にひとつに「魔」が仕掛けられて居る。それに食い付いた時がお前達の天国から地獄の始まりじゃ。一気に奈落の底に落ちませい。


「チュボッ」「チュバッ」次に食いつくのは針仕込みの本命のパン……

スーッと魚影が水底から現れたが、何か本命の針仕込みのパンに違和感を感じたのか水面間近で切り返した。……何ぃ?!針が入ってるの見切りやがったか?……超熟だぞ?魚の癖に生意気な……と思った瞬間に逆の方向からもうひとつ、魚影が現れ本命の針仕込みのパンを吸い込んだ!

目印の玉浮きがワンテンポ置いて水没する!よし、針ごと持って行った!!

クン!とアワセを1発入れて後は引き寄せて取り込むのみ!俺の作戦にまんまと引っ掛かりおったわい!!(´∇`)

この日、パンぷかで取った3匹、上げてみたら鯉じゃなくて皆デカいマブナだった……(°Д°)

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