正直、あまり桜が好きではなかった。
今でも、そんなに好きなのか?と問われるとそうでもない気がする。
人気の無い所に、少ない木の数で咲いていて、見向きもされない様な桜に桜は限る。
だのでひとりで花見をして来た。
出店も無く、人だかりも無い。が、この頭上の桜が名所の桜より劣っているとは到底思えない。
桜は桜。人間の承認など無用の(当たり前だが)気高い植物だ。
目の前の田んぼでは、よもぎか何かをおばちゃん達がからからと笑いながら摘んでいる。
風の匂いに土の匂いが混ざる。子供の頃を思い出す、良い匂いの風だ。
石段に腰を下ろすと、やたらとゾウムシが居た。
ゾウムシ・・。
クマムシってのも居ますね、顕微鏡で見る様な小さい虫。
虫って色々なんか、凄いなあ・・・・。