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 再放送?のなんでも鑑定団で「小山田 二郎」という人を知った。
 
 1914生~1991没、画家。水彩画が多く、油絵もある。 
 
 
 この写真は、当店のお客様に小山田 二郎の話をしたら、「おれ一枚持ってるよ」
 
 と言って貸して下さったモノで、17,8年~程前に購入したモノだという。
 
 水彩でも油でも無い、「版画」なのだが、値段が手頃なので購入したそうだ。  

 
 このお客様の話で面白いのは絵の見方。 

 
 「皆、絵の好みなんて好き好きだっていうだろ?違うんだよ、好きとか嫌いの前に、良い、悪いが
  絶対的にあるんだよ。良い絵をな、毎日幾つも見ていたら、駄目な絵はすぐに分かるよ」
 
 「芸術ってのはな、頂点は平で広いんだよ。スポーツってのは各ジャンルで一番は誰、って
  決められるだろ、頂点は鋭角で狭い。芸術の頂点は広くて平。そのラインから飛び出して
  くるヤツがいわゆる天才的なヤツだよ」 
 
 ふう~~ん、面白い事言うな、とかなり関心して話を聞いた。
 
 以前、会社の勤め人だった頃、毎日同じクルマの部品を300~400個作っていた。
 
 製造公差(社内で決められた完成品の数値的な誤差。許される範囲)数ミクロンと言う精密部品
 だったが、毎日何百個も「良品」を製造していると、ごく稀に出てくる「不良品」が分かる。
 「良品」には無い、変な雰囲気が「不良品」にはある場合が多いのだ。 
 
 僅か3センチの水平の金属の端だけテーパー状に7ミクロン落とす。 
 
 一定の数値ランクに対して誤差が2ミクロン以内。 
  
 あの仕事は細かいを通り越して「想像」の世界でしたねえ~。 
 
 肉眼では確認が出来ないんで。 
 
 それでも人間の感覚はある所ではとても鋭くて、数ミクロンの世界の異変に気づく事がある。 

 
 まあ件のお客様は以前、画商をしていたらしいから、色々な「良品」を毎日見ていたのだろう。 
  

 好き、嫌い。 

 良い、悪い。

 良い物だとわかってるけれど、好きになれない。嫌い。
 
 決して一番良いわけではないけれど、好きなモノも確かにある。 
 
  
 「小山田 二郎」 
 
 
 まだ全然詳しく知らない画家さんですが、興味があります、是非知ってみたいですね。