私は熊谷で商売をさせて戴いているので、「熊谷商工会議所」という団体の会員です。
「商工会議所」というのは、事業を行うヒトが開業や資金、税務の相談が出来る、まあ言って
みれば、「中小企業のよろず相談所」と言った所でしょうか? 
 
で月イチで「くまがや会議所だより」なる冊子が配られてきて、その1月号に目を通した
感想なのですが(何故今更1月号かと言うと配達員の不備で2月末に届いたからです) 
 
「年頭所感」という最初の文章を、熊谷商工会議所のトップの方が書いておられますが、もう
呑気もいいところ。ティアラの社長でもあるこの方は、熊谷の市井のヒトが、出来上がった
ティアラにどれだけ失望したか判らないご様子・・。「無印しか見るトコ無いじゃん」
が大方の街の声ですよ・・・。ボブ平林のアカペラをやらせてくれる度量とセンスを持ってる
ヒトがティアラには居るわけです。こういうヒトの感覚をテナントにも生かして欲しい
わけです。
 
どうもこの方は「あついぞ!熊谷」という最近の地域キャッチフレーズがお気に召さない様子。 
このお陰で、日本経済新聞による東京近郊で住みたくない街ワースト5位に入っちゃった、
と嘆いてますが、何の特徴も無い熊谷市が、ワーストとはいえ、「5位」て言うのは兎に角
知名度は上がったんじゃないですか? 
 
バイクやクルマで日本を旅した経験があればわかりますが、「熊谷」なんて誰も知らないよ?
「九州?」とか言われちゃうんだよ? 
 
この「あついぞ!熊谷」というコピーは、どこから沸いて来たかというと、私が知る限りでは
4年程前のキリンビールの熊谷地域担当営業マン、Kさんが出所です。 
彼が夏の生ビールの販売促進の為、知恵を絞り、キリンを置く熊谷市内の居酒屋マップ
作り、そこに初めて登場して言葉が「あついぞ!熊谷」だったと思います。 
 
彼は現在、熊谷地区の担当を外れてしまった様ですが、キリンの生を置いていない当店にも
何回か足を運んでくれて、メールのやり取りもしました。20代の若さでしたが、その行動力
やアイデアは卓越したモノがあったと思います。現在も多分、何処かで活躍されているでしょう。
 
そんないち民間の営業マンの生中販促用コピーを市や地域のコピーに使ったわけですね、 
関係者が。まあインパクトあるコピーですし、実際熊谷市の知名度も上がりましたから結果オー
ライかもしれませんが、コピーの良し悪しでなく、どうなんでしょうね? 
 
市や地域のPRをする為に働いているヒトは、この事で何か感じなければウソでしょう? 
 
私がハタチの頃、秩父に住んでいて、少し買い物したい時は熊谷に来ていました。周りの
友達も皆そんな感じ。今秩父の若い子に聞くと、買い物は高崎へクルマで行くという。
熊谷は昼間クルマで来ると、中心地は一方通行だらけでワケわかんないし、クルマを置く所
も無い、と。高崎は道も広いしクルマで動き易いそうな。(20代前半の女子の意見) 
 
私も実際、本は太田市のブックマンズアカデミーがいいし、漫画は太田のTUTAYAが揃う
し(キリンも熊谷では18巻までしか置いてなかった)洋服も佐野のアウトレットが多い。 
それか電車で大宮か。都内に行くほどおされさんでは無いし。でも洋服は個人店はいいお店、
がんばってるお店も熊谷には沢山あります。ホントはね、街中の一通は両端クルマ置いても
よしでいいんだと思います。変にクネクネさせたり、誰も歩いてない歩道を拡張しなくても。
「クルマがアシ」これ地方都市の約束です。クルマに高い維持費払っているのに、
バスで来い、なんて消費者を舐めきった態度だと思いませんか? 
 
兎に角、以前に比べて熊谷市は商業都市としての求心力は落ちていると思う。
熊谷市では今マンションがブームで、14棟が完成、あと6~7棟の予定がある、と
冒頭の偉いヒトはおっしゃり、「ティアラ効果だ」と呆れる自画自賛振り。(苦笑) 
 
「住みたい街熊谷元年」は大賛成ですが、暑いから住みたくないなんてのはウワベのシャレ
でしょう?買い物が便利、物価が安い、通勤面、公共面での安心感(病院や託児所)税金や生活支援
(福祉の問題)が整っている、こう言った面が、本当に住みたい街の指標でしょう?

私は商売をやっていますから、自分で出来る事は、夜の熊谷の街を元気にする事です。
「熊谷に飲みに行くと楽しいよね」と遊びに来たお客様に感じて貰える事からが、第1歩だ
と思います。地方都市で、コレだけ多彩な夜のお店がある街も珍しいですよ・・・。 
ある意味熊谷市の「財産」だと思うのですが。 
 
地元の古いヒトのよく言う、「県北の雄、熊谷」は忘れた方がいいと思います。
「裸の王様、熊谷」と言われない様に、がんばらなくては!