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このクルマの存在を知ったのは、世の中がバブルで浮かれる80年後半。
 
ラリーで大活躍した、アルピーヌA-110を始祖とする、フレンチスーパーカー。 
アルピーヌV6ターボ。最大の特徴はRRと呼ばれるそのエンジン搭載位置。
 
後輪より後ろにエンジンを置くレイアウトをRR(リアエンジン・リアドライブ)と言う。
有名なのは初代VWビートル、ポルシェ911、フィアット500、国産ではスバル360など。 
現行量販車ではポルシェ911しか売られていない、絶滅寸前のエンジン搭載位置である。 
 
よく混同されてしまうのが、車体の中央にエンジンを載せる形態、MR(ミドシップ・リア
ドライブ)だ。こちらは後輪軸より中央寄り、ドライバーの真後ろにエンジンを載せる
レイアウト。当然ほぼ二人乗りになり、レーシングカーとしては理想的だが、一般道を
走る市販スポーツカーとしては、余りに先鋭的なレイアウトといえる。ホンダNSX、
トヨタMR-S、ロータスエリーゼ、一部のフェラーリ等。
 
RRは、運動性能第一とするスポーツカーに不利なレイアウトである。 
 
トラクション性能(駆動輪が路面を捉え、加速させる性能) に優れる点と、逆の
フルブレーキ時のフロントへの依存度が減り、4輪で慣性を殺せる所がスポーツカーと
して優れた点か。4人分座席が取れて、悪路走破性の良さが、50年前の売りだった。
大昔の大衆車のレイアウトがRRだ。現在これに変わるのが、RRと正反対のFF方式 
世界中の自動車の9割位は今やFF(フロントエンジン・フロントドライブ)だ。 
 
そういう点では、いまや誰でも知っているスポーツカーの代名詞、ポルシェ911も、
当時の大衆車レイアウトを捨てきれず運動性能を特化させてきた部分では、現在の
三菱ランサーエボリューションや、スバルインプレッサWRXと同義と言えまいか。 
 
えー話が大きく逸れましたが、そんな特殊なエンジン搭載位置の絶版仏製スポーツカーが
このルノー・アルピーヌV6ターボです。90年頃に今は無きJAXが輸入していて、
当時の邦貨で800万円位だったと思います。 
 
今見ても、この浮世離れっぷりはたまりませんねえーー。 
 
外皮の殆どは強化プラスチックで出来ていて(まあホンダCR-Xもそうだったが) 
なんとも頼りなく、はかない感じがいい!こう、退廃的な、いつか無くなってしまう
美しさが感じられます。滅び行くモノの美しさといいましょうか。 
 
後ろのエンジンを少しでも冷やす為に、控えめなスリットが設けられていますが、
このカタチや位置がカッコイイ!!チャイナドレスもスリット位置が大事じゃ
ないですか!この絶妙な演出がコイツになら騙されてもいい!!に繋がるん
でしょうなあ・・・。 
 
クルマとしての立ち位置は前出のメジャーGTスポーツカーポルシェ911と
ガチンコ勝負ですが、販売台数はポルシェ1000台に対してV6ターボ1台位 
でしょうか・・・? 
 
このクルマに乗れる人は幸せでしょうねー、本当にこのクルマが大好きで、周りに
流されない意思を持ってる人の、アバンギャルドGTです。(笑)