インフレが止まらない英国で、前回のBOE会合でサプライズの0.5%利上げを実施したわけですが、先週のCPIで久々にインフレの鋭化が発表されて、直近1.31まで上昇していたポンドドルは急落。


昨年9月のトラスショックから、2700 pips上昇というこの1年間ですさまじい動きをしてきたポンドドルですが、そろそろ上昇も一服のような気配です。

こちらはポンドドルの月足チャート。リーマンショック前に1ポンド2ドルだった頃から上値を切り下げてきて、コロナショックで抜けられなかったレジスタンスラインはまだ効いているとすると、そろそろ再度レジスタンスラインに接近してきました。


ポンドを取り巻く環境としては、先進国中最も深刻なインフレから、政策金利のターミナルレートが6%に行くのではないかという思惑から、ドル安も相まって春先から強い上昇トレンドを形成してきました。



これは3月のSVBショック以降のポンドドルの日足チャート。

この上昇チャネル内で推移しているわけですが、ピークをつけてから、ドル高にやや戻ってきたのと、先週のCPIで大きく下落。週間の下落幅はトラスショック以来最高。


来週はFOMCもありますが、ドルインデックスも見ながら、1.27付近のサポートが効くか、もう少し様子見です。


ファンダメンタルズ的には、イギリスの経済状態、政治環境からポンドの割高感は否めないわけですが、BOE会合後の動きによって方向感が決まるかもしれません。