食欲の秋は栄養の秋でもある。

油断をしていると、体重計の針は遠慮していない。

適度な運動は、食欲を増進させる。

運動はハードでなきゃ、目方は減らない。

 そこで少し視点を変えた。

食欲、栄養から少し離れよう!

栄養から教養へ切り替えよう!

教養へのコンセントレーション!

 鮎川信夫シンポジュームに参加してきた。

何故参加したのか?

単純な理由があった。

 還暦を迎えた時だろうか、ある友達から一枚の額を貰った。

そこに次の詩が書かれていた。

“時には朝早く釣竿を持ち

 清流をさかのぼって幽谷に魚影を追い

 動かない山懐につつまれて

 残り少ない瞑想の命を楽しむ

 いつか君が帰るところは

 そこにしかない”

還暦を過ぎれば、人はそうゆう境地になるのか?

働きつめで来た人生にピリオドを打てと言うのか?

モノ、カネから離れろ!と言うのか?

悠々自適を楽しめと言うのか?

でもその時はまだ、全てに現役だった。

素直にその境地にはなれなかった。

そして16年が過ぎて、この詩の作者を知った。

鮎川信夫、本名・上村隆一。

わが町、石徹白の出身と知った。

彼の父母は石徹白に住み、彼は終戦を石徹白で迎えた。

この詩は“山を想う”の一節である。

その石碑は、石徹白にあると言う。

鮎川信夫は日本の代表的な近代詩人だと言う。

シンポジュームはやや期待はずれ。

彼の詩は難しい。それの解説に多くの時間が費やされた。

パネラー、コーデネィター、基調講演者全て他所の人だ。

最後の質問で、石徹白の親戚の人が立ち上がって、言った。

“家には、まだ沢山の手紙類があります”と。

そこしかない処に住んでる人達の話が聞きたかったのだ。

          いつしか帰るところの 寅次郎

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