雑用に追いまくられ、本が読めなかった。

高校野球と読書のお盆となった。

帯から・・・

ただひたすらに、ただひたむきに。

幕末、木曽山中。父の背を追い、少女は職人を目指す。

家族とは何か。女の幸せは何処にあるのか。

神業と称えられる櫛職人の父。

家を守る事に心を砕く母。

村の外に幸せを求める妹。

才を持ちながら早世した弟。

そして、櫛に魅せられた長女・登瀬。

幕末時代の足音を遠くに聞きながら、

それぞれの願いを胸に生きた家族の喜びと苦難の歴史。

最初は暗く、地味な本だなー、の印象。

加えて、きつい方言の連続で読み辛い。

それに丁寧すぎて、展開が遅い。

登瀬がいやいや結婚した頃からページに加速がついた。

最後は一気に読み終えた。

我が母は、和裁職人で一流であった。

その裏返しは、家事には疎かった。

世の中の事にも係わり合いは薄かった。

和裁一筋の人生だった。

これには戦後の貧しき家計を助ける事もあった。

本の主人公・登瀬とダブルところがあり、思うところがあった。

著者・木内 昇(のぼり)男性かと思ったが違った。

48歳の独身?女性。

妹・喜和、母親・松江、そして主人公・登瀬の違った性格の三人。

この心理を、見事に描き分けている。

女性ならでは書ける事かと、読み終えてから思った。

独身であそこまで書けるのだろうか?

         愚かな想像をする 寅次郎
kusi

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