平泉 澄著“山河あり”(全)を読み終えた。

難しく、読みづらい面もあったが・・・。

10年前、郵政選挙で藤井孝男先生は苦汁を飲んだ。

その時、この本を進められて読んだと言われた。

そして、カムバックされたが、昨年暮れ、またしても苦汁。

この本に、何か訳があるのだろうか?と考えた。

大東亜戦争で全てを失っても、山河は残った。

大都会は灰塵と化したが美しい自然や山河は残った。

そんな意味かなと、読む前は軽く思った。

違った!

多くのものは失ったが、人が残ったのだ。

一敗地にまみれても、節を曲げない毅然とした人達が残った。

多くの人達は、時流に流され変節する中にあってだ。

人間としての矜持、誇りを失わなかった人達が残った。

美しい自然、山河と共に、素晴らしい日本人が残った。

平泉博士は全国を旅し、講演する中で、それを知った。

しかし、敗戦後、多くの人は欧米思想に染まり、日本人を捨てた。

軽薄な自由主義、経済優先の物質文明に巻き込まれてゆく。

それらに警鐘を鳴らすのが、この書である。

昭和36年に、全三巻がまとめられた。

寅は昭和34年に上京し、社会人になった。

日本の復興が本格化する前に、これは書かれている。

経済は復興に向かったが、精神は復興せず方向を変えたのだ。

戦後70年の今、この書を理解できる人は如何ほどいるか?

崇高な日本人のありようを謳っても、うなずく人は少ない。

そんな日本に成り下がったのだ。

故に、二度目の苦汁を飲んだとしてもやむなしか?

崇高な日本の精神を知らない人達ばかりになったから?

改めて日本人が読むべき本である。

山河にひとあり!

        座右の書となる 寅次郎
sanga

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