水谷慶一教室の白山塾は今回“古事記”を取り上げた。

原書はとても難しいので、石川淳の新釈古事記を採用。

これは原書をそのまま訳したのではなくアレンジしてある。

石川淳は小説家であるので、物語風に出来ている。

出だしから、神々の色事である。

2010921日のブログ“みとのまぐわい” を書いた。

今回はその続きになる。

古事記とは、神話による日本誕生物語である。

最初の神様から六代目までは、独身の男神である。

七代目にして、夫婦の神様が出てくる。

これがイザナギ、イザナミである。

時に、イザナミ曰く。

「私の身は出来上がり出来上がって、つい出来たらぬ所が一ところございます」

イザナギ、答えて曰く。

「わしの身は出来上がり出来上がって、つい出来すぎの、余ったところが一ところある。このわしの身の余ったところを、そなたの身の足らぬところに刺しふさいで、国土を生み出そうと思うがどうじゃ」

イザナミ、ほほを染めて、小さくうなずいた。

さすが神様だ、うまい事、口説きやる。

かくして二人は契り結ばれた。

しかし、この時、イザナミの方から「ああ、さてもよい殿御」ともらした。

これを聞いてイザナギは「ああ、さてもよい乙女」と返した。

ところが生まれたる子達は、いずれも悪い子ばかり。

何故だろうか?と天の神に聞けば。

あの時に、女が先に言葉を口走ったからじゃ、と忠告された。

さればとイザナギが先に「ああ、さてもよき乙女」と叫び、次にイザナミが・・・。

激しく雲雨(*)を重ね、次々に子を生み、国を生み、神を生む。

八百万の神を生み、終盤に火の神・カグツチを生む。

イザナミは、このカグツチを生んだ時に陰(ホト)(*)を焼かれ、床に伏す。

これがもとでイザナミはこの世を去り、黄泉の国へ向かう。

この先、夫・イザナギは彼女を忘れがたく、黄泉の国へ追いかける。

この辺までが古事記、国造りの入り口である。

神々も所詮は男と女だった。

         神が身近に思える 寅次郎

*雲雨(ウンウ)~男女の交わり。

*陰(ホト)~女性器

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