白山塾は、平家物語を終えて“仏像―心とかたち」に入った。

仏像を美術的に見るのではなく、その背景を探ろうというモノ。

仏教の起源から始まった。

お釈迦様は摩耶夫人の脇の下から生まれとある。

何故、脇の下なのか? どうしてあそこじゃないの?

話は枝葉が伸びて、面白い。

その枝葉の一つ。

昭和13年に出た本で、吉野源三郎著「君たちはどう生きるか」

この本に、世界最古と言われる“ガンダーラの仏像”の事が書いてある。

一度、読んでみなさいと水谷先生は言う。

読んだ。

俺の生まれる2年前に書かれた本だ。

ガンダーラの仏像よりも、その全編に圧倒された。

それはコペル君という15歳の少年が主人公。

彼が様々な疑問を、自分の叔父さんにぶつける。

それを叔父さんが、解りやすく答える。

日常の何気ない事柄を、深めてゆく教育である。

それは、詰め込み、暗記と言った知育偏重ではない。

生きた道徳教育だと思う。

題名からすると、堅苦しい本を想像するが、そうでない。

当時は軍国主義一色に染まった時代。

せめて、若者だけはまっとうであってほしいと、若者向けに書いたという。

今、若者たらずとも、日本国民こぞって読むべき本だろう。

コペル君とその友達を、身近な存在の、等身大で描いている。

自分に思い当たる節もあり、ノスタルジックでもある。

そして著者は最後に、皆さんにお尋ねします。

「君たちは、どう生きるか」と。

      こうゆう叔父さんになりたい 寅次郎
「ぎゃくてんの寅」-butuzo

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