又しても関東の寅次郎が、「おもしれぇから読め」と出してきた。
3・11大震災を考えたい、と日本の大年寄りペアが吠えた。
瀬戸内寂聴と梅原猛。二人合わせて175歳。
琴線にふれたのを抜粋。
瀬戸内
明治の日本の方針は「富国強兵」だった。
敗戦により「富国」だけになり、日本人は総てエコノミックアニマルと化した。
自分の利益優先の世の中になってしまった。
この大震災で、助け合いの国に変わらなければならない。
辛い目に遭った人ほど、思いやりが深くなる。
健康な人とは友達にならない方がいい、と徒然草も言っている。
梅原
私が池田大作だったら、組織の総力を挙げて東北支援に行く。
昔の宗教のリーダーは、乞食行をしながら人々を救った。
今、京都では800年大遠忌法要等と大金を使っているが、東北を思う気はないのかと聞きたい。
日本は今、廻りをきょろきょろと見廻し、要領よく生きる人間が多くなった。
明治の日本人は魂を持ち、誇り高く、道徳心を持ち、恥を知る人間であった。
先の敗戦により、経済優先となり、日本人の大切な心は消えてしまった。
物欲が日本を蘇えらせもしたが、同時に堕落もしてしまった。
瀬戸内
戦前の日本人は、神や仏を大切にしてきた。
戦後は物質主義になり、目に見えるモノしか信じなくなった。
よい家、良い着物、良い腕時計をした人が偉い人になってしまった。
梅原
日本人は神仏への畏敬の念、宗教心を取り戻すべきだ。
人間を越えたモノ、我欲を越えたモノの存在を信じる時代に戻るべきだ。
しかし、日本人総てが、堕落したわけではない。
他国に比べたら美しい心は、まだ残っている。
今ならまだ間に合う。今からやるべきだ。
瀬戸内
人間が変わり、国が変わるには、教育が一番大切だ。
今回の大震災で孤児となった子供たちに義援金を使ってほしい。
梅原
今回の大震災で、日本は素晴らしい国であると改めて実感した。
今回の災害は800年前に書かれた「方丈記」に似ている。
方丈記の水害、火災、風害、地震、の天災に福原遷都と言う人災。
原発は明らかに人災である。
原発の安全神話など、欲望の為の、へ理屈にすぎない。
近代文明は、自然を征服すると言う、人間の傲慢さにすぎない。
自然の恐ろしさを知り、自然に感謝する文明を作るべきだ。
寅次郎
今、TPPが日本の将来を決めるかの如く、大論争を起こしている。
経済一辺倒の、損だ、得だの、醜い議論に過ぎない。
TPPなど枝葉末節の事ではないか。
おりしもブータン国王が日本を訪問し、東北を見舞われた。
その思いやりの深さに、日本人の多くは心打たれたと思う。
それは、かつて日本人も、その心を持っていたからではないか。
この大震災を機に、日本は変わるべきだと思う。
経済優先から、心豊かな国へと。
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