久々に、関東時代の旧友夫妻と、伊豆の下田でのんびりした。

親父同志は時々会って、酒を飲んでいたが、奥方連は何十年振り?

積もる話は、盛沢山だった。

東海道三島で落ち合い、伊豆路を車で南下。

貴方と越えたい“天城越え”を口ずさみながら、天城峠を越える。

今はトンネルが新しくなっていて、やや風情に欠ける。

豪快な河津七滝ループ橋は、我々土建屋にして、凄いと思わせる。

これを下り終え、左に入ると、河津七滝。

第四の滝まで約15分、渓谷沿いの散歩道。

途中に人形が二体、こちらを見ている。

近づくと、伊豆の踊子と学生像。

この学生が、後の川端康成だと言うのは、今日、始めて知った。

川端は、幼少期に身内を総て失い、天涯孤独となる。

一高生(今の東大)の頃、人生に絶望して、伊豆へ旅に出る。

そこで旅芸人の踊り子と出会い、人の温かさを感じ、孤独から抜け出して行く。

自分自身の青春時代を描いたものとは、知らなかった。

川端は、この物語を、湯ヶ島の旅館に四年半滞在して、書き上げたと言う。

この間、宿賃をほとんど払わなかったらしい。

繊細の様で、豪放な一面があった様だ。

湯ヶ島、天城峠を越えて、下田に向かう時に、二人は道連れになったのだ。

今回、我々夫婦二組も、同じルートで、下田に向かった。

しかし、名作となる様な物語は出来なかった。

幸か不幸か、孤独でなかったから・・・。

夕闇せまる頃“ホテルジャパン下田”に草鞋を脱いだ。

ホテルのロビーでは“咸臨丸”が出迎えてくれた。

明治維新を身近に感じる!

久々の再会に、グラスを逢わせ「乾杯!」

      下田の夜、話は尽きなかった 寅次郎
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