娘の出産に家族と一緒に付き添った。

今迄に、子供三人、孫二人は比較的安産だった。

今回は一転して、難産。

初期の陣痛までは、すこぶる順調に推移してきた。

所が、最後の段階に来て、子供の出てくる向きが違ってきた。

このままでの自然分娩は不可能となる。

急遽、帝王切開に変更。

夜も深け、突然の事で切開手術の準備に時間がかかると言う。

結局、その準備に1時間少々掛かり、その間、本人が苦しんだ。

その苦しみに付き添う我々は、イライラの連続で落ち着かない。

状況説明がなく、不安は増すばかり・・・。

男共はどうする事も出来ない。

この苦しみの声を聞いた1時間余は、とてつもなく永かった。

ようやく準備が出来、手術室に入った。

子供を産むと言う事は、壮絶な戦いだと、思い知らされた。

男には、あの苦しみは解らないと、ありきたりに言われる・・・。

がしかし、傍にいて精神的には、何ともつらかった。

手術室に入り1時間ほどで、赤子との対面が出来た。

小さいがキリッとした男の子!

涙が出る思いだった。

母子共に良く頑張った!御苦労さま!

つらかったけれど、それだけに、素晴らしい生命の誕生だった。

その瞬間に立ち会えて、生命の尊さ、その神秘に驚愕。

この感動、終生忘れまじ!

         おめでとう 寅次郎


「ぎゃくてんの寅」-akago1


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