一週間に1~2度、二人の孫はやってくる。

畳の居間は、おもちゃと本で、足の踏み場もなくなる。

帰る時は、片付ける時もあるが、そのままの時が多い。

一緒に来る、親の気分次第で、綺麗になったり、ならなかったり。

甘いジジババは、心に思っても、口に出さない。

きちんと躾けるべきか、伸び伸びさせるべきか・・・?

たまに来るのに、嫌われ口もききたくない・・・。

ある日ジージは、100均に行き、ブックエンドを買ってきた。

そして、孫の大好きな“名探偵コナン”全集を立て懸けた。

不要になった小さな机を、孫専用にして、それに本を置いた。

それを見た孫は、自分で、更に工夫した。

家の中から、使っていない電気スタンドを探して来て、取り付けた。

その光の中で読んでいる。

今迄は、所構わず寝ころんで、読んでいたのに。

寒い時は、毛布を足に巻いている。

ジージの、書斎での姿を真似、自分なりのスペースを作り上げ、御満悦だ。

そして、言わずとも、読んだ本は、きちんと立て懸けてのご帰宅だ。

ジージは「きちんと片付けて帰りなさい」とは一言も発していない。

¥210のブックエンドが、彼をそうさせたのだ。

口うるさいバーバよ、この事実を何と見る!

“やって見せ、言って聞かせて、やらせて見せて、褒めてやらねば、人は動かじ“

女房の調教には失敗したが・・・・。

         迷探偵ジージの 寅次郎
「ぎゃくてんの寅」-konan1

「ぎゃくてんの寅」-konan

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