美人の湯へ出掛け、飲酒したので、車を置いてバスで帰ってきた。

翌朝、健康の為?と思い、歩いて車を取りに行った。

歩行距離は約4kmの雪道である。

少し厚着をして出掛けたが、10分ほど歩くと汗ばんできた。

高速道路の下を潜るあたりから上り坂にかかり、息が上がってきた。

この辺は、かつて我々が工事をした所で、懐かしく眺めて歩いた。

そして何故かここで、正月の箱根駅伝、山登りを思い出した。

箱根上り坂にある、函嶺洞門を駆け抜ける、東洋大の柏原竜二を。

こちらは、高速道路を抜けた所に左側に帳締め谷がある。

郡上一揆、宝暦騒動発祥の地である。

最近だろうか、道路沿いに桜が植えられていた。

桜には、一揆に参加した人の名前がつけられている。

坂を上りきった所に、供養慰霊碑が祀られている。

その先は平坦で、更にその先に最後の坂がある・・・箱根と同じだ。

最後の坂を上りきるとゴールの大駐車場。

愛車が雪をかぶりぽつんと一台。

雪の中で一夜を過ごしたのかと思うといとおしくなった。

徒歩時間52分を要した、時速約4km/hの鈍行。

手は冷たいが、体は汗びっしょりである。

昔、工事をした所、宝暦義民の供養、上り坂の苦しさ、箱根、etc。

普段、車で走っていては見えないモノが見えた。

帰りは愛車で、6分足らずで来たが、これは空白に近い時間だった。

     スローライフの意味が少し解りかけた 寅次郎
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