家庭連合(旧・統一教会)では、人間には四つの罪があると教えています。




簡単に説明すると


1.原罪 

     (霊的堕落=人間始祖エバが天使長ルーシェルと霊的な性関係を持った事。

     肉的堕落=霊的に堕落したエバがアダムと肉体的な性関係を持った事。

     霊肉共に堕落した人間始祖から生まれた全人類は、生まれながらにして

     サタンが侵入できる原罪を持つとされる。)


2.遺伝罪 (先祖の犯した罪が子孫に受け継がれる事)


3.連帯罪 (国などが犯した罪で、連帯責任を負わなければならない罪)


4.自犯罪 (自身が犯した罪)



こんな感じです。2番と3番は順番が間違っているかもしれません。




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<まず、1番の原罪について>


2~4番までは、人間の努力で解決できるけれど

1番だけは、真のアダムとして来られた再臨主 (再臨のメシヤ=文鮮明氏) による

祝福を受けるしか解決する道はないと、統一教会では説いています。


だから、信者達は必死になって祝福を受けようとしますし

2世達にも祝福を受けさせようと躍起になります。


<遺伝罪と連帯罪について>


この二つの罪に関しては、日本の統一教会でも、清平の先祖解怨においても

強調されて教育され、嫌というほど聞いてきました。


「日本が犯した歴史的な罪」 とか 「メシヤを迫害した国の後孫としての蕩減」 とか

「従軍慰安婦問題」とか…


離教してからは、日本人から献金を捻出するための方便だったと思っています。




<最後に4番目の自犯罪について>


祝福を受ける前に、その対象者は、「告白文」 というものを書かされます。


それまでの男女関係や、公金問題など

罪だと思える事を全て書きなさいと指導されました。


告白文に書いた罪はメシヤの権限によって許されるのだと説明されました。


それで告白文を書くには書いたのですが

私にとっては、公金を横領するなど考えられない事だったし

18歳で入教したので男女関係で告白するような内容もありませんでした。


祝福を受けた後も、2013年の基元節の祝福の前にも書いたような記憶があります。


あと、時々、特別な恩赦なんていうのもありました。


あ、それから、ブラックフンジン二ムの巡回なんてのも、ありましたね(笑)


私は、その当時、まだ祝福を受けていなかったので集会には参加しませんでした。

(私も告白文だけは書かされたような…? はっきりした記憶がありません。)




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離教した立場で、もう一度

統一教会でいう 「四つの罪」 について考えてみました。

(あくまでも、個人的な意見です。)



「原罪」については

キリスト教系の信者に限られる信仰的な内容であり

他宗教や一般社会で罪に問われるものではないと思います。



「遺伝罪」については

宗教団体や、スピリチュアルを提唱する方によって

様々な意見の違いが見られます。



「連帯罪」については

その会社や団体、国などの責任者達が代表して謝罪、責任を取るのが普通だと思います。

普段から、その部署に対して指導し、責任を持ちながら

不祥事が起こった場合には、「責任」 を取る立場であるからこそ 「責任者」 なのであって

もし、不祥事が起こった時に、下の者達に責任を押し付けるとするならば

高給を貰って、その位置に居続けるのはどうかと思います。



「自犯罪」については

一般社会では、その国の法律に違反する行為を 「犯罪」 と言います。




入教してからの私は、原罪、遺伝罪、連帯罪の3種類の罪だけ意識して

自犯罪の部分に関しては、深く考える事は、ありませんでした。




離教して、今更ながら、とても恐ろしく感じるのは
統一教会の現役信者だった頃

原罪、遺伝罪、連帯罪の3つの罪を強調し

蕩減としての高額献金や活動に追われる中で

この世の法に引っかかる事をしている(犯罪行為をしている、或いは加担している)という

自覚や良心の呵責を、殆ど感じなかった事です。



日本の統一教会は、組織的に信者達に対して

霊感商法や寄付、募金活動、物品販売(珍味販売や展示会)を通した資金集めを指示し

私も、献身者として、7年間、そういう活動に直接、間接的に関わっていました。


又、教会内部では、オレオレ詐欺まがいの嘘をついてでも

献金するようにとの指導も当たり前のように、されていました。


信者達は、献金しなければ家族に不幸が起こるとか、恐怖心を植え付けられ

脅迫まがいのしつこい献金プッシュに耐えられずに

献金する人が多かったのではないかと思います。



それと、目標を勝利したという自己満足や

みんなの前で表彰されたりする承認要求が満たされる喜びもあったと思います。




現役信者だった頃は、上から指示された目標を達成する事が

地上天国建設と世界平和に繋がると信じていました。


この世の法よりも、再臨のメシヤ=上からの指示が重要だと思い込むことによって

違法行為をしている自分の行動を正当化している事に気がつきませんでした!



教会で強調される3つの罪(原罪、遺伝罪、連帯罪)を重要視するあまり

現実感覚が麻痺してきて、自分の足元が見えなくなり

実は、コンプライアンス違反(犯罪=自犯罪)を犯していたのだ!

という事に、離教してから、やっと気が付いた時、本当に愕然としました。



そして、被害者でもあり、加害者でもあった自分の立場を自覚すればする程

後悔と、良心の呵責と、自責の念に苦しむようになりました。



上から命令されて、した事とはいえ

どうして、あの時、冷静に客観的に考えて

そのような組織から離脱しなかったのか…


一つの価値観だけを、絶対的に正しいとする狭い世界で

他の価値観に触れる努力もせず、恐怖に束縛されていた自分…

自己満足に浸っていた愚かな自分の姿を恥ずかしく思います。


今となっては、悔やんでも悔やみきれませんが

過ぎてしまった年月を元に戻す事もできず

私が直接、迷惑をかけた家族や親戚、友人などに誠意をもって

謝罪していくしかないなと思っています。



せめて、これから未来のある2世や若い方達に

同じ失敗を繰り返さないで欲しいです。


「しくじり先生」 では、ありませんが、特に2世達には

現役、分派、元信や反対派、第3者の方達の意見など

幅広く情報を収集、検討して、懸命な選択をして頂きたいと願うばかりです。




話は変わりますが、つい最近になっても

韓鶴子女史が、次のような発言をされたと知り、ゾッとしました。



***(引用始め)*****************************


今後理想世界、裁判官弁護士、検事が必要ありません

必要ありますか、ないですか?
皆さんが未来考えるなら、その方面勉強しないように
私たちは、真の父母様が私たちの全てです
真の父母様御言葉通りに行動して実践すれば、法は必要ありません

                             (引用終わり)


シャボン玉様の「この道どの道」のブログ記事より抜粋、引用させて頂きました。

ありがとうございます。記事の全文は、こちらダウン

http://ameblo.jp/dlrkdnjs0510/entry-12133634794.html



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最近、「正しさ」 って、怖いなぁと、つくづく思います。


常識的な人達から見れば、どんなに、非常識な思想や行動でも

当人達には、立派な理由があるわけで…

(例えば、イスラム国や、オーム真理教のサリン事件など)



「正しさ」 って、人の数だけあるのかもしれない…と思ったりもします。




でも、自分の信じる 「正しさ」 が、国で定められた法を犯してはいないか?


誰かの自由や人権を犯してはいないか?


相手の人格までも、否定してはいないか?


相手が望んでもいないのに、「自分の信じる正しさ」 を強制してはいないか?




「為に生きる」のは、その土台の上での事だと思います。



時々、立ち止まって、冷静、且つ客観的に

自分の中に第3者の視線を持って、考えてみる必要性を感じます。