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この一月で、途轍もない想いの込められた手紙のような映画を二本観ました。

片方は、宮崎駿監督の遺書と言ってもいい「風立ちぬ」。
そして、もう片方は、この「パシフィックリム」。
何という熱烈な、世の名作群へのラブレターでしょうか。


私は2D字幕版で鑑賞。
名古屋では、3Dに加え、風・水・煙・振動などで更にリアルに体験できる劇場もあるようで、気になります。

日本文化をこよなく愛するギレルモ監督の最新作。
どれだけ監督が日本を好きかについては以下のようなまとめがなされていました。
http://togetter.com/li/530649

怪獣と巨大ロボット。
鋼鉄、咆哮、破壊、誇り、愛、魂。
あらゆる浪漫に塗り固められた、趣味全開のこの映画。
ビルや車が圧壊されて行く所から武装の一つ一つに至るまで、笑みが浮かびっ放しでした。
カットの描き方から人物・怪獣の名前まで、ありとあらゆる部分にニヤニヤポイントが満載です。

細かい事は抜きにして、見終わった直後の今は圧倒的なエンターテインメント作品を堪能した満足感、そして燃え上がるパッションに溢れています。

私の隣の女性はハンカチで目を押さえる一幕も。

宮崎駿監督にせよ、ギレルモ監督にせよ、自分の好きな物を好きなだけ詰め込みやりたい事を忌憚無くやってみせる姿勢、そしてその上でこれだけの物を提供してみせる所に凄みと敬意を感じずにはいられません。

創作者、或いは日本のサブカル作品に親しんで来た人ならば、見て損のない作品でしょう。

是非、字幕の最後まで堪能して欲しいと思います。


85点。


余談ですが、今日本で最も勢いのある漫画『進撃の巨人』の主人公であるエレン・イェーガーの名を冠している事も面白い符号です。
正に「獲物を屠るイェーガー!」な作品でした。

あと、日本の看板の「由美子剣店」や「萌健太ビデオ」などの胡散臭い感じがまた堪らなかったですね(笑)